ミュージックレイン3期生・夏目ここな「小さい子から大人まで年齢問わず知ってもらえる声優へ」【インタビュー】

ミュージックレイン3期生・夏目ここな「小さい子から大人まで年齢問わず知ってもらえる声優へ」【インタビュー】

声優やアニメソングアーティストを中心にマネジメント・プロデュースを手掛ける「ミュージックレイン」が、2017年に第三回ミュージックレインスーパー声優オーディションを実施。相川奏多、橘美來、夏目ここな、日向もか、宮沢小春という、5人の新人がデビューを飾った。

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「アニメ!アニメ!」では、5人全員に初となるインタビューを実施。先日公開した5人での座談会の次は、一人ひとりにスポットを当て、デビューのきっかけ、オーディションでの出来事などを聞きつつパーソナルに迫っていく。

3人目に登場するのは、夏目ここな。

少し落ち着いた雰囲気の高校1年生16歳だ。
そんな彼女に話を聞いていくと、次第に明るい口調になっていき様々な夢を語ってくれた。
[取材・構成=松本まゆげ]

■優しい家族に支えられ芸の道へ
――夏目さんは、どういうきっかけで声優になろうと思ったのでしょうか?

夏目:大きなきっかけは、姉です。私は姉のことが大好きで、やること全てに影響を受けていました。
声優もそのひとつで、「お姉ちゃんが声優を目指すなら、私も」と思ったのが最初でした。小学4年生くらいですかね。

――当時はどんなアニメを観ていたんですか?

夏目:これも姉の影響なんですけど、『プリキュア』シリーズはよく観ていました。なかでも『ふたりはプリキュア』は、一番印象深いです。あとは『アンパンマン』も好きで観ていました。アニメには馴染み深い環境だったので、そこから自然と声優への憧れも膨らんでいきました。

――そうして本格的に目指すことになりますが、ご両親の反応はどうでしたか?

夏目:すごく応援してくれました。母が言うには、小さな頃からまわりの大人たちに「芸能事務所に入れたら?」と言われていたらしんです。そうしているうちに、「そういう道もありかも」って母と姉が思ったらしく、そこで声優に限らずいろんなオーディションを受けてみることになったんです。

――なるほど。ご家族が受けさせていたんですね。

夏目:そうなんです。小学生の頃からいろいろ受けていました。例えば、少女マンガ雑誌のモデルのオーディションとか。なりたいと思っていたとはいえ、最初はそこまで乗り気じゃなかった私も、いろんな審査を受けてみて現実味がわいてきて、次第に芸能のお仕事に興味がわいてきたんです。

もともと好奇心が強い性格なので、女優、モデル、そして声優といろんなことにチャレンジしたいと思っていました。あと、小学生のときはクラブで、中学生のときは部活で演劇を行っていたんですが、それも母に「入ってみたら?」って言われていたからなんです。

――将来のためにと。

夏目:そうです。姉も演劇を習っていたので、家では過去の公演の台本を一緒にセリフを読み合うこともありました。
父は趣味でバンド、母は吹奏楽をしていたこともあって、芸能には寛容だったと思います。

■「絶対受かってやる」という気持ちで臨んだオーディション
――そんななかで、ミュージックレインのオーディションがあったんですね。

夏目:はい。母が見つけて「受けてみない?」と言ってくれました。

――オーディションでは、どんなことをやったんですか?

夏目:歌、演技、質疑応答、いろいろあったんですけど質疑応答のときに、うぐいすのモノマネをしたのが思い出深いです(笑)。

――うぐいすのモノマネ! 得意なんですか?

夏目:もともと親戚のお兄さんが得意で、教えてもらったんです。田舎暮らしなので、うぐいすの鳴き声がけっこう聞こえてくるんですけど、聞こえるたびに真似していました。それを披露しました。

――相当練習したのでは?

夏目:かなり練習しました! オーディション会場に向かう駅のホームでもやりました。なので、うまく出来たと思います(笑)。

あと、歌は最終審査のときに「純情スカート」というボーカロイドの曲を歌いました。歌は苦手意識があったのですが、好きな歌だったので楽しく歌えたかなと思います。これも、姉の影響で好きになった曲なんです。

――では、お姉さんと家で読み合わせることもあったお芝居についてはどうですか?

夏目:練習したときよりはうまく出来た気がします。始まるときは緊張していたんですけど、いざはじまったら落ち着いて出来たのでよかったなと。そのときの全力は出せたと思います。

――歌や芝居以外の、自分の内面についてはどう自己アピールをしていましたか?

夏目:「リーダーシップがある」と言った気がします。小学6年生のときには生徒会長をやらせていただいた事もありましたし、人が集まったとき「こういうことやってみない?」と提案する事も多いかな?と思いますので。

――人前に立っていたから、オーディションでも緊張しなかったのかもしれませんね。

夏目:そうかもしれないです。このオーディションは、練習より本番がうまくいった気がしました。

――とすると、このオーディションもそれなりに自信があった?

夏目:「絶対受かってやる」という気持ちはありました。だから2次審査や3次審査の通知をもらったときは、嬉しい気持ちがありつつも「そうだよね!」という気持ちもありました。
過去に受けたオーディションの経験から「こういうことは聞かれるだろう」と対策をしていたし、2次審査でダメだったところはうまくいくまで何度も何度も練習して3次に臨んでいたので。

――なるほど。自信がつくまで努力を重ねていたんですね。「受かってやる」という気持ちになれるまで努力できるなんて素晴らしいです。

夏目:そう言ってもらえるのは嬉しいです。家族が応援してくれたおかげですね。

――では、合格したときはどうでしたか?

夏目:自分なりにできることはやったので、思い残すことはないという感じでしたが、合格通知が来たときはやっぱり嬉しかったです!
塾にいるときに電話がかかってきて、「ちょっと外に出ます」って抜け出して結果を聞いたんですけど、そのあとすぐに母に電話して報告しました。

家に帰ったら、家族のみんながクラッカーを鳴らしてお祝いしてくれて。私の大好きなチョコレートケーキをみんなで食べました。いい思い出です。

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■夏目ここなは「人が好きな人見知り」
――ここからは、もう少し夏目さんのことを深堀りできたらと思います。まずは、趣味を教えてください。

夏目:趣味は料理です。なかでもお菓子作りが好きです。母がすごく上手なので、一緒に作っているうちに趣味になっていました。
3期生のみんなに手作りのマカロンをプレゼントしたこともあります。

あとは……趣味ではないかもしれないんですが、学校では理系で、パソコンを使ったり四則計算をしたりしているんです。複雑な計算もできるハイテクな電卓で、それで計算するのがすごく好きなんです。

――なるほど、勉強だけど趣味くらい楽しんでいる。

夏目:ほぼ毎日その電卓はかばんの中に入っています。触っているのも楽しいんです。

――芸能のような表現する人って文系が多いイメージでしたけど、夏目さんは理系なんですね。

夏目:そうなんです。だから文系教科がすごく苦手で。この取材でも「伝えたいことをちゃんと伝えられているかな?」ってドキドキしながら話しています(笑)。

――いえいえ、伝わっているので安心してください(笑)。では、特技は?

夏目:口笛ですかね。そこまで得意と言っていいのかわらないんですけど、自分の中で一番得意なものというと口笛です。

――うぐいすのモノマネも、口笛に近いものがありましたよね。

夏目:そうですね。そういう鳴きマネもしたりしますが、メロディを鳴らすほうが得意かもしれません。父がギターを弾けるので、時間があるときは父のギターとセッションします(笑)。

――では、最近ハマっていることも教えてください。

夏目:スマホやチェキで写真を撮ることが好きです。風景か、姉をよく撮りますね。姉からよく「写真撮って!」とお願いされるので、どうやったらよりキレイに撮れるか、アングルを考えるのがすごく楽しいです。
あと、スマホで撮るときは加工もこだわります。とくにふわふわしたかわいい雰囲気にするのが好きで、アプリを使って理想の写真に仕上げています。

――そんな夏目さんの性格を一言でいうと何ですか?

夏目:うまく言えませんが人見知り、ですかね。初対面の方とは、ガチガチになってしまって全然喋れません。そのわりに、仲良くなれば、くだけた雰囲気で喋れるようになるんですが……。

――生徒会長をしていたくらいですし、人と接することに抵抗がないのかと思っていました。

夏目:たしかにそういうのは平気なんです。学校内という見知った人たちが相手だからかもしれません。

――では、ご自身にキャッチフレーズをつけるなら?

夏目:「接着剤」でしょうか…? 人見知りだったり、恥ずかしがり屋な部分はあるのですが、人と触れ合ったり繋がったりするのは大好きなんです。

――夏目さんのリラックスする瞬間は?

夏目:やっぱり、家族といるときが一番リラックスできます。みんなでご飯を食べて「今日こんな事があったよ」って話している時間が大好きです。
あと、姉と遊ぶときも。帰る時間が同じくらいのときは、待ち合わせてカラオケに行ったりご飯を食べに行ったりします。

――これからの活躍はご家族も楽しみでしょうね。あとは、アニメ!アニメ!で連載企画を持つならどんなことにチャレンジしたいですか?

夏目:うーーん。今学校で勉強していることを活かしたいです。科学実験とか、光る石鹸作りとかに挑戦したいです。小さい子が見ても楽しいでしょうし、お母さんやお父さんと一緒に真似してもらえたら嬉しいです。

――楽しみです。いろいろなことにチャレンジできたらいいですね。

夏目:はい、そして声優としても、小さい子から大人まで、年齢問わず知っていただけるようになれたらいいな、と思います。
そのためには、演技も歌もダンスも一生懸命頑張って、力をつけたいです。

◆◆◆

家族の力を借りて、夢を掴んだ彼女。最初こそ、引っ込み思案な様子が見て取れたが、最後には目を合わせてにこやかに、明るい将来を語ってくれた。
彼女には若さがある。なんでもチャレンジできる気持ちと、努力を重ねられる根気強さもある。きっと、次の夢も掴めるだろう。

ミュージックレイン3期生インタビュー掲載スケジュール
第5弾 日向もか :12月25日(水)
第6弾 宮沢小春 :12月27日(金) アニメ!アニメ! 松本まゆげ