辛かった分、高く飛ぶ!昨期最下位・白鳥翔、ついに個人トップに リーグ初の四暗刻単騎も/麻雀・Mリーグ

引用元:AbemaTIMES

 一度は逃した大魚を、今度はしっかり捕まえた。大和証券Mリーグ2019・12月12日の第1試合で、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)がリーグ初となる四暗刻単騎をアガるなど5万点超のトップを獲得、ハーラートップタイの7勝で、個人スコアトップに立った。

【映像】リーグ初!四暗刻単騎、達成の瞬間 白鳥翔の奇跡の打牌(55分ごろ~)

 この試合の対局者はEX風林火山・勝又健志(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、白鳥の並びでスタート。東1局から小林が効果的に加点を繰り返し、白鳥は守る展開が続く。小林は6万点近くのダントツとなり、勝負の趨勢が決まったかに思われた南3局、白鳥がツモリ四暗刻をテンパイ。これは流局するもファンは大いに沸いた。

 ファンによる本当の熱狂が訪れたのは続く1本場、白鳥がなんと2局連続で四暗刻をテンパイ、しかも今回はすでに四暗刻が手の内に完成した「高目四暗刻単騎」の形で三・五・六万の待ち(五万でアガれば四暗刻)。四暗刻は役満の中でも出現しやすい役だが、それが単騎となると滅多に出ないレア役。それも2局連続で四暗刻テンパイという事象であればその確率の分母は天文学的数字となる。これをトップ目の小林から直撃して3万2000点(+300点、供託1000点)を獲得。そのままトップでゲーム終了した。

 白鳥は今期、開幕から好調で、ついにこの勝利で個人首位に。しかしリーグ創設年度の昨年は、出場選手21人中で個人最下位と誰よりも苦しんだ。結果が出ないことから麻雀のフォームを崩しただけでなく、精神的にも安定せず、高校時代に発症したパニック障害から薬を常備し、また試合中に緊張から尿意を感じてしまうため、紙おむつを購入することもあると「熱闘!Mリーグ」番組内で明かしていた。

 日向藍子(最高位戦)の加入で新生渋谷ABEMASとなった今期、チームの仲の良さを語るエピソードは多い。この日もインタビューにおいて、役満の際には「チームメイトの顔が頭に浮かんだ」と口にし、さらに「スター選手はみんな役満をアガっているけど、僕は基本的にアガれない。すごく嬉しかったです」と笑顔を見せた。
 
 この1勝でハーラートップタイの7勝目。リーグは折り返し地点を過ぎた中で、白鳥はまさに真冬の湖を舞うがごとく、高く飛び立っている。その原動力は実績に支えられたメンタル、そして辛い時にも鼓舞してくれるチームメイトの存在。最後は「今期は僕がチームを決勝に連れていく」と力強く宣言した。