「積みプラに隠れた迷彩ガンダム」「作画崩壊ガンダム」を具現化、あえて“縛り”を設ける理由とは?

引用元:オリコン
「積みプラに隠れた迷彩ガンダム」「作画崩壊ガンダム」を具現化、あえて“縛り”を設ける理由とは?

 昨年、40周年を迎えた『機動戦士ガンダム』は世界的な人気を誇る強力IPであり、その礎となったのは1980年代前半のガンプラブームだ。ORICON NEWSではこれまで自由な発想でガンプラの技術革新に貢献してきたガンプラモデラーたちを取り上げてきたが、「ガンプラ40周年記念」として彼らを改めてフィーチャーする。連載第7回目となる今回、『機動戦士ガンダム』15話、「ククルス・ドアンの島」に登場した“作画崩壊ガンダム”と、積みプラに隠れた“迷彩ガンダム”を具現化した、おとやん氏をピックアップする。

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■“自由に作る”ことは“不自由”さもある(おとやん)

 おとやん氏は、SNSでバズった『迷彩ガンダム』をはじめ、「ガンプラは自由!」を体現したインパクト抜群の作品を制作している。こうした作品はSNSとの親和性も高く、反響についても「大きかったです」と振り返った。中でも『迷彩ガンダム』については、「私の作品でこれ以上の反響はもう一生無いでしょうね、もう悔いはありません(笑)」と笑顔でコメントした。

 おとやん氏にとって、こうした“遊び心”が閃く瞬間はどんな時だろうか。

 「私が所属しているプラモ会にリーダー的な存在だった方がおりまして。彼が大笑いしてくれるかなーと、くだらないことを想像してる時です。残念ながら、彼は道半ばにしてこの世から旅立たれましたが、今でも『彼を笑わせたい』という思考パターンは変わっていません」と、“遊び”の発想の源泉を教えてくれた。氏の作品は『作画崩壊ガンダム』をはじめ、自由な発想のモノが多いが、もちろんそこには“難しさ”もあるという。

 「実は、自由にやるというのはなかなか不自由でして(苦笑)。コンペなどもそうですが、何かしら縛りのようなものがあった方が楽しいですよね」

 そんな「ガンプラは自由」を楽しむ氏だが、他人と違うことをやって、批判や苦言などはないのだろうか。

 「それ程キツイお叱りを受けたことは無いです。でも批判するってことは、少なくとも作品をちゃんと見て下さっているということでもあるので、スルーされるよりずっと有難いことなのかなと」とコメント。続けて、「『作りが甘い!』とか、『塗りが雑だな!』とかはもう、ほんとその通りだなと笑うしか無いです」と語った。

 そうした批判の声があった時は、「人に見ていただく際は『そういう考え方もあるのだな』と、一歩離れた所から“俯瞰”で物事を見ると良いでしょうね」と、作品をSNSでアップする際の心構えを教えてくれた。