バブリーで気分もアガる! 再評価の兆し…ニュージャックスウィングって何?

引用元:TOKYO FM+
バブリーで気分もアガる! 再評価の兆し…ニュージャックスウィングって何?

高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「高橋みなみの『これから、何する?』」。毎週水曜日は、音楽ジャーナリストの高橋芳朗さんとお届け。2月5日(水)の放送では、“ニュージャックスウィング”特集をお送りしました。

この日はニュージャックスウィングのレジェンド、ボビー・ブラウンの誕生日ということで決まった今回の特集。ホイットニー・ヒューストンの元夫でもある彼は、数多くのヒット曲を生み出し、それらは日本でも大流行。さらにはボビーに憧れ、彼のファッションや髪型などを真似た“ボビ男”と呼ばれる人たちが街中に溢れ返ったとか。

芳朗さんによると、ニュージャックスウィングとは1980年代後半~1990年代前半に流行した「ざっくり言うとヒップホップの影響を受けたR&B」で、派手でにぎやかでダンサブルなサウンドが特徴。最近ではブルーノ・マーズが取り入れたことで再評価の気運が高まり、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」でおなじみのダンススタイル“ランニングマン”はニュージャックスウィングが発祥だそう。

今回は、そんなニュージャックスウィングの今を体現する楽曲を紹介しました。

まずは、リバイバルのキッカケを作ったブルーノ・マーズがカーディ・Bをフィーチャーした「Finesse (Remix)」。この曲でニュージャックスウィングを取り入れ、大きな話題になったそう。さらには、日本でも人気のタキシードが自身の楽曲をニュージャックスウィングにアレンジした「Vibrations(Vitamin D’s New Jack Swing Mix)」。その陽気なサウンドにたかみなも「気分がアガりますね!」と大満足。

そして、ニュージャックスウィング・リバイバルの動きに反応したJ-POPとして紹介したのがw-inds.の「Dirty Talk」。メインボーカリストの橘慶太さんプロデュースによるこの曲は、「ニュージャックスウィングの解釈も素晴らしく、単なる焼き直しではなく、今のトレンドも抑えていて、世界水準の曲だと思う」と芳朗さんは絶賛。

ニュージャックスウィング・リバイバルは、そこまで大きなムーブメントになっているわけではないそうで、その理由は「今の音楽のトレンドに落とし込むのが難しいから」。取り入れるにはセンスが問われるだけに、それをうまく消化したw-inds.のスゴさに改めて舌を巻いていました。

もう1曲、J-POPから紹介したのは今年メジャーデビューが決まった“フィロソフィーのダンス”の「スーパーヴィーニエンス」。これも「ニュージャックスウィング特有のビート感、躍動感を見事にガールポップに落とし込んだ素晴らしい曲」と芳朗さん。

また、K-POPからも。先日行なわれたグラミー賞授賞式でのパフォーマンスが記憶に新しいBTSのリーダーでありラッパー、RMによる「seoul」。これはこれまで紹介してきた曲とはちょっと違う「ニュージャックスウィングの応用編」と芳朗さんは解説するなか、「かっこいい……」と思わず声をもらすたかみな。

そして最後は、芳朗さんいわく、ブルーノ・マーズよりも早くニュージャックスウィングを現代に蘇らせようとしていた田原俊彦さんが2015年に発表した「BACK TO THE 90’S」。意識的にニュージャックスウィングが取り入れられたこの曲は、ボビー・ブラウンのオマージュのような仕上がりで、そのクオリティの高さにうなりつつ、「トシちゃん、声が変わっていない!」と驚く芳朗さんでした。

(TOKYO FM「高橋みなみの『これから、何する?』」2020年2月5日(水)放送より)