沢村一樹はポスト水谷豊?連ドラ戦陣「絶対零度」長期シリーズ化のカギ

沢村一樹はポスト水谷豊?連ドラ戦陣「絶対零度」長期シリーズ化のカギ

 地上波レギュラー生放送の報道・情報番組は、6日の月曜日から一斉に「おめでとうございます」で始まり、令和2年の本格スタートを生の声で伝える。そんな日の夜、GP(ゴールデン・プライム)帯の連続ドラマの先陣を切るのがフジテレビの“月9”、沢村一樹(52)主演の「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」だ。

「連ドラは他局の特番攻勢が落ち着く第2週、第3週にスタートするのがセオリーでしたが、最近の月9は開始が早いですね」(テレビ誌記者)

「絶対零度」シリーズは、かつてフジ火曜夜9時枠で、2010年に「未解決事件特命捜査」、11年に「特殊犯罪潜入捜査」で上戸彩が主演した刑事ドラマ。そして18年、枠を月9に、主演を沢村一樹に変更して「未然犯罪潜入捜査」が放送された。

「前作の平均視聴率は10%台で、低迷していた月9がそれ以降、2ケタをキープするきっかけとなりました。枠も主演も変更してコケなかった珍しいケースです。数字的にはさほど目立っていませんが、令和の月9を代表するシリーズになるかもしれません」

 そう期待するのは、テレビコラムニストの亀井徳明氏。そのカギを「沢村一樹が握っている」と、こう続ける。

「2000年代の2時間ドラマ『浅見光彦』シリーズ(TBS系)、直近の『グランメゾン東京』(同)での存在感、そしてこれまでのNHKの出演歴を見ても、リアルタイムの視聴率に直結する中高年層からの認知度は高い。テレビ朝日の米倉涼子や沢口靖子、水谷豊のような存在になる可能性はあります」

 そういえば、水谷もかつて「浅見光彦」を演じていた。亀井氏は「事務所や本人の狙いは違うかもしれませんが」と笑うが、もうひとり、数字に貢献しそうな人物として、主要キャストから「本田翼」の名を挙げる。

「本田はネットではずっと演技力が酷評されていますが、それでも切れ目なく使われ続ける理由は必ずある。たとえば、ちょっとジャンルは違いますが、“深キョン”のように『動いている姿を見ていたい』という層は、本田にも確実にいます。それはきっと数字の下支えになる」(亀井徳明氏)

 日常がスタートするきょうも正月特番が並ぶ中で、連ドラの先陣を切る「絶対零度」。“月9の救世主”を証明し、長期シリーズ化への道を切り開くか。