関西将棋会館で指し初め式 豊島名人「一層頑張らないと」里見女流名人「地道に力を」

引用元:スポーツ報知
関西将棋会館で指し初め式 豊島名人「一層頑張らないと」里見女流名人「地道に力を」

 大阪市福島区の関西将棋会館で6日、新春を祝う「指し初め式」が開かれ、関西所属の棋士、女流棋士、関係者らが盤をはさんで年始のあいさつを交わした。

 式典開始前には、豊島将之名人(29)=竜王=と里見香奈女流名人(27)=清麗・女流王位・倉敷藤花=の両名人が報道陣に対応した。豊島名人は、昨年5月に名人を獲得。同7月に棋聖を、9月に王位を立て続けに失ったが、同12月に竜王に輝いた。

 年末年始は愛知県一宮市の実家で過ごした豊島名人は「ずっとタイトル戦が続いていたので、ホッとした」とリラックスしたという。それでも「今の結果は出来すぎていると思っているので、より一層頑張らないといけない」と静かに闘志を燃やし「まずは防衛できるように。もちろん、全棋戦、一局一局全力で指したい」と新年に決意を新たにした。

 一方、里見女流名人は昨年9月、新設タイトルのヒューリック杯清麗戦を制し、女流初の6冠を達成。全7冠制覇の期待がかかったが、同5月に西山朋佳女王(24)に敗れたことに続き、13期の本戦トーナメントに敗退。11月には女流王将、12月には女流王座を、いずれも西山女王に敗れて失っている。「負けた将棋は総合力が劣っていたので、地道に力を付けられるように頑張りたい」と逆襲を期した。

 今月19日には第46期岡田美術館杯女流名人戦(報知新聞社主催)が開幕。谷口由紀女流三段(26)を迎え撃つ。「目の前の対局に集中できるようにしたい」と里見女流名人。年末年始は故郷の島根県出雲市で過ごし「三が日では初めて出雲大社に初詣に行きました。お願いしたのは健康のことですね。おみくじは、末吉だったかな」と照れくさそうに笑った。 報知新聞社