人気脚本家と妻が考える長年連れ添う2人のセックス

引用元:日刊スポーツ
人気脚本家と妻が考える長年連れ添う2人のセックス

<脚本家・足立紳、晃子夫妻が小説「それでも俺は、妻としたい」を通じ、夫婦を考える…その2>

14年の映画「百円の恋」で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した、脚本家の足立紳氏(47)が自伝的小説「それでも俺は、妻としたい」(新潮社)を出版し、その赤裸々な内容が評判を呼んでいる。

足立氏と、03年に結婚した妻の晃子さん(43)が日刊スポーツの取材に応じ「それでも俺は、妻としたい」の元となった夫婦生活を語った。第2回は、一定期間、人生をともにした夫婦の性生活の現実と、適度に関係を保つ秘訣(ひけつ)を聞いた。【取材、構成=村上幸将】

   ◇   ◇   ◇

「それでも俺は、妻としたい。」では、売れない“ヒモ脚本家”の「俺」が、働く妻チカに拒否され続けながらも、何とか妻とセックスしたいと苦心惨憺(さんたん)する姿が、これでもかとばかりに描かれる。

足立氏(以下、足立)男の人は、夫婦関係が長くなってくると、妻に「(セックス)したい」って言うの、恥ずかしいみたいよ。今でも悩みますね、それ。

-セックスを妻にどう持ち掛ける?

足立 とにかく、当日は絶対、無理なんですよ! 例えば機嫌良くさせて、数日前に「来週のあたり、どうかな?」っていうふうに聞きますね。本当は、言った時がマックスで、したいんですけど、数日経つと、何か治まったなという時もあるんですけど、惜しいから…(苦笑い)。昔は、その瞬間だろうが何だろうが、させてくれましたけど。俺「させて下さい」って言っていますもん。

晃子さん(以下、妻)この人、一言、余計なんですよ。トーク中に、どんどん盛り下がる。余計なことを言わずに、今週の木曜あたりと言えば、こっちも「あの映画の、あのシチュエーションでいく?」とか一生懸命、イメージトレーニングして体と心を作り上げていく。私は基本、いろいろ妄想しながらやるので、イメトレが大事です。

足立 その日に向けての、調整が必要だと。

-まるでスポーツ選手のよう(苦笑い)。

足立 調整期間を、もう少し短くしてくれよと(苦笑い)。セックスは、自分の欲求だけ満たせばいいわけではないので、盛り上げていくためのシチュエーション作りへの協力は全然、惜しまないんですけど…ダメ出しが、すごく多いんですよ(苦笑い)

妻 努力はしていますね。

-子どもがいると、なかなかタイミングが…

夫妻 うちは平日の昼間です。

妻 私は夜の方がダメ。(子どもを)寝かしつけて寝ちゃうから。こっちが疲れ果てて、もうデロンデロンなんですよ。

足立 だから…まぁ、いろいろ、工夫はしたいと俺は思うんですけど、彼女は、もう工夫も何もなく「じゃぁ、もう、さっさとやれ!」みたいな感じなんですよね(苦笑い)。

妻 子どもが大きくなれば、みんな、土日は相手をしなくて良いから、ラブホに行くって言ってましたよね。確かに、いつ何時(子どもが)帰ってきたらイヤですもんね。

足立 でも昼間にするのは、平日休みの人とか、昼間に家にいられる仕事じゃないと厳しいですよね。

妻 そのために、有休を取ることもありなのでは?

-男性は妻に拒否された場合、風俗店で発散するという選択も…

妻 男性は、それが出来ますからね。この間、ママ友6人と飲んだ時「なかなか風俗にはいけないよね」っていう話になり。でも、夫と3年以上、していない人が4人いて。性欲はあるけれど、夫としたくない妻も多いんですよ。

足立 自分も、でしょ?

妻 もちろん、そうだけど…うちは、しないと言うと怒るから(苦笑い)

足立 ただただ、スネるくらいなもんですよ。

妻 スネたら、面倒くさいんですよ。長いし。

足立 3回、連続で拒否られると、舌打ちが出る程度で…。1、2回、拒否されるのは、もう当たり前になっているんで(苦笑い)。

-「それでも俺は、妻としたい」という題名に共感する男性は少なくない

妻 そうなんだぁ。

足立 割と、中年男性に共感していただけますね。

妻 パパ友とかも?

足立 パパ友とは、さすがに、こんな話しないから。仕事仲間は、共感してくださる人は結構いますね。

妻 すごいなぁ。

足立 男の方から、すごい失礼な言い方をすると結局、奥さんしか(セックスを)する人がいなくなっていく(笑い)。

妻 そうそう、女も…ね(笑い)

-「それでも俺は-」は実話を、ほぼ再現?

足立 そうですね。さすがに(劇中で描いた)保育園のママ友とのスワッピングは実践していない(苦笑い)

妻 私が、ずっと(セックスを)拒否っていたら「俺、他でやる!」みたいに言ったので「お互いさまだけど、私も体に飽き飽きしてるから、やるよ。じゃ、一緒にやる?」みたいに言って…意味分からないでしょ? 「じゃ、スワッピングしてみる?」みたいな感じで言ってきたから…未遂というかギリギリ、近くまで行ったけれど、産後だから、こんな体は人前ではさらせないって…。

足立 結局、俺以外に絶対に、さらせないと思うんですよね。

妻 そんなの、あんただって、そうでしょ?

足立 俺は、そういう恥ずかしさ、ないから(苦笑い)。女の人の方が割と、その辺の器量が広いというか。男は良い体とか、そっちに目が行きがちですけど、女の人は体とか、見てくれとか、どうでも良いというところがある。

妻 体とか顔じゃないからね。見た目はチビ、デブ、ハゲでも何でもいいんです。面白いとか、刺さるものがあれば、いい。

次回は、時にののしり合いながらも笑顔が絶えない足立夫妻に、夫婦関係を維持するためのポイントを聞く。