アニメ『映像研には近づくな!』 クリエイティブ愛が詰まった熱狂を見逃すな!

引用元:マグミクス
アニメ『映像研には近づくな!』 クリエイティブ愛が詰まった熱狂を見逃すな!

 大童澄瞳先生による人気マンガをTVアニメ化した『映像研には手を出すな!』が、2020年1月5日(日)深夜よりNHK総合テレビで放送されます。監督は、『夜は短し歩けよ乙女』(2017年)、『きみと、波にのれたら』(2019年)など、数々の話題作を手がけてきた湯浅政明氏。注目を集めている同作品の第1話は、主人公たちが創造する世界への期待を抱かせてくれる内容です。

【画像】『映像研には近づくな!』注目の第1話、場面カット

『映像研には手を出すな!』の舞台は、増築に増築を重ね、迷宮のように進化した町と学校。そこに引っ越してきたアニメが大好きな少女・浅草みどり(声・伊藤沙莉)は、四方八方に広がる光景に夢を膨らませ、スケッチブックに「自分の考える最強の世界」の設定を書きなぐっていきます。時が流れて高校1年。好奇心旺盛だけどちょっぴり引っ込み思案に育ったみどりは、彼女の才能に関心を持つ、お金儲けが大好きな金森さやか(声・田村睦心)と一緒に、アニメ研の見学へ。2人はそこで、カリスマ読者モデルであり、アニメーターを目指している水崎ツバメ(声・松岡美里)と出会い、3人で理想のアニメーションを作ろうという話になります。

 3次元に飛び出してきそうな、複雑怪奇な構造に進化(?)した芝浜高校。そこを縦横無尽に駆け回りながら、偶然出会った3人の主人公たち。エッジの効いたキャラクターたちの出会いだけで、「これからものすごいことが始まるんだ」という期待感がぎゅうぎゅうに押し込まれています。これだけでも第1話のストーリーは十分すぎるくらい魅力的なのに、そこから主人公たちの描く「最強の世界」が、とにかくアツい!

 キャラクターの動きを描くのがうまいツバメの絵に、みどりが温めていた背景や設定画を当て込んでいく。ひとりだけでは作れなかった世界観が、全く新しい才能と出会うことで一気に実現へと動き出していく。3人のなかで生まれたクリエイティブにあふれた興奮と熱気がひしひし伝わるくるような感動を覚えさせてくれます。

「最強の世界」の描き方も秀逸で、物凄いリアリティの質感で描かれていることもあれば、一部の背景は絵コンテのまま。2Dと3Dが混在する世界を飛び回る彼女たちの脳内冒険に、彼女たちが見せる「最強の世界」の完成を早く観たいという気持ちにさせられます。

 東京都内で2019年12月に行われた試写会では、湯浅政明監督と、メインキャストの伊藤沙莉さん、田村睦心さん、松岡美里さんが登壇。5年ぶりにテレビアニメを手がけることとなった湯浅監督は、「今作では、漫画のコマとコマにある『行間』をどれだけ膨らませられるか、楽しみながらチャレンジしています。普段見えないアニメ制作の裏側の、大変さや面白さが伝われば嬉しいです」と話しました。

 主役の3人を演じるキャストは、同作品の魅力をそれぞれ次のように語りました。

伊藤沙莉さん(浅草みどり役)「3人で演技しているときは、空調の設定温度を下げるくらいの熱気がありました。作品の世界観にどんどん引き寄せられ、ものすごい一体感を覚えました。浅草みどりはアニメのことは早口だけど、人前でしぼむ二面性が本当に愛おしくってかわいいんです。彼女の変化や、私たち作り手の気持ちを全て届けられたらと思います」

松岡美里さん(水崎ツバメ役)「水崎も浅草と同じで、いろいろな面を持っている女の子です。アニメーターにこだわっているけれど、カリスマモデルという一面もある。『彼女はきっと演技も好きなんじゃないかな。今のシーンの彼女は演技をしているのかも、このシーンは素が出てるな』……そんな使い分けを意識しながら、等身大の水崎を演じられるように意識しました。この作品の魅力や熱い想いが、100%伝わるように頑張りたいです!」

田村睦心さん(金森さやか役)「第1話はまだ出会いの段階。これからどんどん、ストーリーのテンポも暑さも加速していきます。金森はこれから生徒会や外部との交渉で、プロデューサーとしての力を発揮します。個性の強い登場人物に負けないよう、強気も毒気も強めに出していくところを、楽しみにご覧ください(笑)」

(サトートモロー)

※アニメ『映像研には手を出すな!』は、2020年1月5日(日)24:05(関西地方は24:45)から、NHK総合テレビで第1話が放送予定。動画配信サービス「FOD」でも独占配信が行われます。 サトートモロー