東大卒の女装占い師、ムンロ王子の秘密に迫る!

 あなたは、ムンロ王子って知っていますか? ウィリアム王子、ヘンリー王子とは何の関係もありません。東大法学部卒という華麗な経歴を持ちながら、占い師に転身したタロット占い師。そのムンロ王子がはじめたオンライン鑑定が「なぜか当たる」と注目を集めています。そもそもタロット占いとは何なのか、なぜ東大を出て占い師になったのか、おネェキャラになった理由は? ムンロ王子本人に聞きました。

■第1回「ムンロ王子流タロットとは」

 ―まずは自己紹介を

 「皆さん、はじめまして~。ムンロ王子です。見た目はデカい(身長188センチ)し、派手ですけど、本当は恥ずかしがり屋なんですぅ。打たれ弱いので『当たらないな』なんていじめないでくださいね」

 ―王子にとって初めてのオンライン鑑定がなぜか好評です

 「なぜかって何よ~。失礼ね。こう見えて、ここまで(オンライン鑑定を)構築するのに2年かかっているんだから。タロット占いを手軽に親しみやすくするために、いろいろ工夫しているのよ」

 ―工夫とは?

 「本来、タロット占いって1対1の対面でなければできないといわれていたのよ。新聞とか雑誌には向いていないと」

 ―たしかに、そうですね

 「2018年1月に雑誌の『GINZA』さんが、見開き2ページでタロットを初めて掲載したの。そのときは大アルカナと呼ばれる22枚の中から9枚のカードを使ったんだけど、死神とか悪魔って書いてあるカードが載っていたら、みなさん、わざわざそれ引かないでしょ? だからあみだくじで(9枚のカードのどれにあたるかを)決めたの」

 ―すごい占いです

 「雑誌では、『GINZA』さんのあとに『anan』さん、『女性セブン』さんとやらせてもらったんだけど、今回のオンライン鑑定に至ったのは、実はずっと前にひとつのきっかけがあったの。それはね、なぜか、同じ日に同じカードばかり引く人がいて」

 ―そうそう。僕もきょう、逆位置の悪いカードばかりです

 「ワタシがこの取材に20分遅刻してイライラするのを暗示していたのね」

 ―なるほど…って、自分の遅刻を正当化しないでください

 「すみません…。例えばね、以前ある会社のイベントで占ったら、その中の社員3人がゴタゴタに巻き込まれるカードを引いたの。そうしたら、取引先とか自分の周辺とかでその3人が本当にゴタゴタに巻き込まれていたのよ」

 ―作り話じゃないんですか?

 「嫌だぁ、本当の話! 同じように、その場所にそのカードを引く人が集まるという経験値がワタシの中にあって、それを生かして不特定多数の人も共通項があるのではないか、と推測したの。それでネットで占えるようにしたってわけ」

 ―ふ~ん、今回は22枚のカードをシャッフルしたあと、最後に3枚のカードから1枚を選んで引く「スリーカード」になっています

 「オンラインでもそうやれば鑑定が可能になるわ。ユーザーは最後に出たカードで3通りの可能性が残るわけだけど、おそらくどれを選んでもカードのメッセージはそんなに変わらないと思う」

 ―ネットでの鑑定で特筆すべきオリジナリティーは

 「カードの上下を使う。つまり正位置と逆位置をつくったのね。歴史的にいうと、逆位置のカードは18~19世紀くらいに出てきたといわれているんだけど、正位置逆位置で占わない人も多いの」

 ―正位置と逆位置の違いは

 「例えば、愚者のカードはチャレンジをしろ、がテーマ。正位置だと迷わずチャレンジせよだけど、逆位置ならチャレンジは無謀だから慎重になれ、というメッセージになる。同じカードでも正位置か逆位置かでアプローチが変わるわけ」

 ―きょうの僕みたいに悪いカードが続いたときは

 「みんな“悪いカード”というけれど、”怖いカード”って感じかな。死神、悪魔、塔はたしかに凶のカード。ただ、それを引いたからって運が悪いってことじゃなく、真剣に覚悟を決めて取り組みなさいよ、という意味なのね」

 ―他の特色は

 「まだまだ、あるわよ。怖いカードが出ただけで終わらないように、ラッキーナンバーとかカラーとか、本来のタロットにはないラッキーアイテムを5つもつけたわよ!」

 ―でも、それで終わりではないですね

 「一度でもムンロのオンラインの占いをやっていただいた人はわかっていると思いますけど、ラッキー〇〇のあとに、これで終わりじゃないわよ、って文字が出て、占いの結果をみんなで共有→拡散→洗運するっていう工夫もあるの」

 ―SNS機能のいいところです

 「朝から怖いカードを引いたらちょっと落ちこんじゃう。でも、悪いカードではなくて、気をつけて進んでねってこと。そのために、みんなで頑張れって励ます、みんなできょう一日頑張ろうと。他人と共有すると洗運できるので、SNSで自分で引いたカードの意味を拡散して共有する。自分だけで怖い怖い…と思いこむ必要がないように。そういう流れにしたのね」

 ―なるほど。一応、意味はある…

 「何よ、一応って。オンラインには向いていないといわれるタロット占いを、2年かけてとりあえずネットで皆さんに使えるようにしたのよ。まずは毎日遊んでいただきたいですぅ」

 ―ところで、タロット占いとは何かとか、インチキじゃないのかとか、他に聞きたいこともあったんですけど、ムンロさんが遅刻してきたので本日はここまで。あとは次回にしましょう

 「ええ~っ! 1回目がワタシの悪口で終わるわけ?」(12月9日「タロット占いの不思議な世界」に続く)

【プロフィル】ムンロ王子(むんろおうじ)

 東京大学法学部卒。IT経営、シャンソン歌手もこなすパワータロット・カウンセラー。ある縁でタロットのプログラムを作り始めたところから魅力にはまり、カウンセリングが口コミで広まり評判に。188センチの長身、金髪にウィッグ、派手なメイクというおネエキャラで女性に大人気となり、10年間で1万人以上を鑑定している。sanspo.comで2019年の中央競馬「日本ダービー」を占い、「一番いいカード」として引いた単勝12番人気(93・1倍)の大穴ロジャーバローズが優勝して周囲を驚かせた。「anan」「女性セブン」などの女性誌に登場しているほか、フジテレビ、TBSなどにも出演多数。