M-1前からミルクボーイを抜擢していた在阪ラジオPの熱き思い

引用元:THE PAGE
M-1前からミルクボーイを抜擢していた在阪ラジオPの熱き思い

 今月22日の「M-1グランプリ2019」で初優勝した駒場孝と内海崇の漫才コンビ「ミルクボーイ」。優勝後は毎日のようにテレビ出演しているが、M-1当日には「今年テレビで漫才を披露するのは初めて」と話していた。その言葉に、決勝進出前から彼らに注目し、冠番組に抜擢した在阪ラジオのプロデューサーは驚き「テレビ界の現状を見た様な気がした。若手制作マンよ!劇場へ観に来い」とSNSでつぶやき、それが爆笑問題の太田光が自身のラジオ番組で紹介するなどし反響を呼んだ。そのつぶやきの真意とは? 本人を訪ね、話を聞いてみた。

【拡大写真】M-1優勝を決めたミルクボーイの二人が大阪で凱旋ライブ M-1前からミルクボーイを抜擢していた在阪ラジオPの熱き思い [写真]ミルクボーイや霜降り明星をM-1前から抜擢してきた上ノ薗公秀プロデューサー(右)と三浪瞭ディレクター=大阪市福島区の朝日放送ラジオで

前年王者の霜降り明星も劇場で見つけ、M-1前に番組に抜擢

 M-1決勝前に、ミルクボーイを抜擢したのは、ABC朝日放送ラジオのプロデューサー、上ノ薗公秀さん。SNSの件で問い合わせると、同局のスタジオで取材に応じてくれた。上ノ薗さんは、以前からミルクボーイに注目し、M-1前日には同局で「ミルクボーイのプロテインラジオ」という番組に二人を抜擢。優勝した際は、番組ディレクターの三浪瞭さんとともに喜んだという。

 上ノ薗さんと三浪さんは、前年王者の霜降り明星も、彼らがM-1決勝に進出する前から注目し、同じように番組に登場させており、お笑いに対する「先見の明」は注目された。

 しかし、上ノ薗さんは、ミルクボーイが今年のM-1の放送の中で「今年テレビで漫才を披露するのは初めて」とコメントしたことが引っかかった。そして、休日にSNSでこうつぶやいた。

 「ミルクボーイ が「TVで漫才するのが今年初めて」と喋っていた事がTV界の現状を見た様な気がした。若手制作マンよ!劇場へ観に来い!確かめに来い!時間は自分で作れるぞ!」 M-1前からミルクボーイを抜擢していた在阪ラジオPの熱き思い [写真]これまで通ったお笑い舞台のチケットは取ってあるという上ノ薗公秀プロデューサー(左)と三浪瞭ディレクター=大阪市福島区の朝日放送ラジオで

面白い芸人がいたら説得して番組に出してほしい

 20数年、ラジオ制作一筋でやってきた上ノ薗さん。正直、テレビの制作現場の気持ちはわからない。しかし、今回の投稿は、一演芸好きの立場で、テレビの制作陣に向けてつぶやいたという。

 「テレビの枠がないのは分かっています。自分もラジオで同じ思いがある。けど、本当に面白い芸人がいたら、自分の制作人生をかけて、上司やプロダクションを説得して、出してあげてほしいです。僕は、そのために劇場や寄席へ通い、自分の目で確かめることが重要やと思っています。熱意があれば時間は作れるはずやと思っています」

 上ノ薗さんと三浪さんは、ともに同局の様々な番組を抱えているが、時間を見つけてはネットでチケットを買って、若手の漫才を年間100回以上は見に行っている。