CD PROJEKT RED、「ウィッチャー」原作者と新たな契約を結ぶ

引用元:IGN JAPAN
CD PROJEKT RED、「ウィッチャー」原作者と新たな契約を結ぶ

CD PROJEKT REDと「ウィッチャー」原作者のアンドレイ・サプコフスキは、人気ゲームシリーズのロイヤルティをめぐる議論を経て、新たな契約を発表した。
両者は2019年12月20日に、「『ウィッチャー』サーガの原作者であるアンドレイ・サプコフスキと(CD PROJEKT RED)の関係を固め、強化することに同意した」と発表している。
CD PROJEKT REDは「秘密保持のための施策」を理由に、契約の詳細を明かさなかった。しかし、同社は新たな同意が「過去に結ばれた契約と照らし合わせ、双方の要求と期待を完全に明確にしたうえで満たすものである」と述べており、さらに重要なこととして、将来的に双方が協力体制を構築することを意味すると説明している。
具体的にCD PROJEKT REDは、新たな契約が「『ウィッチャー』のIPを元にしたビデオゲーム、グラフィックノベル、ボードゲーム、グッズを開発する既存の権利を再確認」するものであると述べている。CD PROJEKT REDのCEO、Adam Kicińskiは「アンドレイ・サプコフスキ氏の作品は我々のチームに多大なるインスピレーションを与えており、我々は常に同氏の作品に称賛の気持ちを抱いてきました。本日は、これまで築いてきた関係性がさらに新しいステージに進んだことを意味します」と声明を発表している。
2018年10月、「ウィッチャー」の原作者であるサプコフスキはCD PROJEKT REDに追加のロイヤリティを要求した。『ウィッチャー3 ワイルドハント』が批評的・商業的に大きな成功を収めたことを受け、サプコフスキはCD PROJEKT REDとのもともとの契約に不満を示していたのだ。
サプコフスキはゲームの利益の少なくとも6%を要求していたが、この件を「友好的に、そして急速で静かに解決したい」と述べていた。当時、CD PROJEKT REDはこの要求を「根拠のない」ものとしていた。

「ウィッチャー3 ワイルドハント」画像・動画ギャラリー

サプコフスキは「ウィッチャー」のライセンス契約を結ぶ際、CD PROJEKT REDが最初に提案したロイヤリティシステムではなく、一度きりの報酬を受け取ることに同意した。Eurogamerとのインタビューで同氏は、「彼らはゲームの利益の何%かを与えることも提案していたが、私はそれを拒否し、『利益などあるわけないから今すぐに全部のお金をくれ』と言ってしまったんだ。うかつだった。彼らが成功すると思わないですべての利益を彼らに譲った私がバカだったよ。でも彼らが成功するとわかるはずがないだろう? 少なくとも、私にはわからなかった」と話している。
新たな契約により問題が解決し、CD PROJEKT REDは「ウィッチャー」のライセンスを維持することになった。同社は現在、人気TRPGを元にした『サイバーパンク2077』を開発中だ。
IGNはCD PROJEKT REDにコメントを求めたが、拒否された。 Matt Kim