笠井信輔アナ闘っていく…生存率７割の悪性リンパ腫

元フジテレビでフリーの笠井信輔アナウンサー（56）が19日、今年9月までレギュラー出演していた同局系情報番組「とくダネ！」に生出演し、「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」と診断されたことを明かした。

退社後に頻尿や腰痛に悩まされたことから検査。腰と肩に悪性リンパ腫が見つかった。「全身にがんが広がっていると聞いた時は『死ぬのか』と思った。生存率は6割くらいだが、若いので7割と言われた」と話した。

フリーとして活動を始めたばかり。「何で今、俺が。これからという時に。青天のへきれきを超える衝撃だった」と振り返った。ネットで「退職しなければ」という声があがっていることには「フリーになって2カ月はうそのような幸せな人生だった。これからは退職金を取り崩して闘っていく」と決意を見せた。

病気を明かす決断については「32年間、ワイド番組で有名人のプライバシーを報じる仕事をしてきた。自分はそっとしておいてというのは違う。知ってもらうのは義務だと思った」。昨年11月にぼうこうがん闘病を明かした小倉智昭キャスター（72）の姿を見て「我々のような仕事をしている者は、そういう覚悟が必要だと思った」という。

今後の治療について「4カ月は抗がん剤治療をして、6カ月、1年かかるかもしれない。その間、自分が消えるのが許せない。今回も自分の病気について、スポーツ紙でどれくらいの扱いになるだろうと気になった」。妻でテレビ東京の元アナウンサー茅原ますみさんからは「もっと、しっかり」と叱咤（しった）され「3人の息子たちを励まして」と言われたという。

今日正午から、来年1月放送予定だったテレビ朝日系「徹子の部屋」が繰り上げ放送される。

▼びまん性大細胞型B細胞リンパ腫　血液中を流れる白血球の一種であり、免疫に関わる細胞のリンパ球のがん。痛みを伴わないリンパ節のはれ、発熱、寝汗、体重減少などの症状がある。治療は抗がん剤が中心だが、放射線治療や骨髄移植を行うこともある。