【最年少冠へ】藤井聡太七段 出口四段破りリーグ入りに王手 王位戦予選

引用元:中日スポーツ
【最年少冠へ】藤井聡太七段 出口四段破りリーグ入りに王手 王位戦予選

 将棋の高校生棋士・藤井聡太七段(17)は17日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第61期王位戦(中日新聞社主催)予選第7ブロック準決勝で出口若武(わかむ)四段(24)を97手で破り、挑戦者決定リーグ入りまであと1勝とした。同決勝では斎藤慎太郎七段(26)と対戦する。

【写真】本丸御殿で指導対局をする藤井聡太七段

 藤井七段はこの日、東京オリンピック聖火リレーの走者にも選出。日本将棋連盟を通じて「いつも応援してくださる地元の皆さまに笑顔が届けられるよう、聖火ランナーの一員として自分らしく精いっぱい走りたい」とコメントを発表していたが、これに貴重な白星も添えた。

 出口四段とは昨年10月、第49期新人王戦決勝三番勝負を争い、藤井七段が2連勝で2度目の棋戦Vを飾って以来の3度目の対戦だった。盤上は新人王戦第2局と同じ角換わり腰掛け銀で、48手まで同じ進行。先に手を変えたのは先手の藤井七段だった。互いに攻防の秘術を尽くす見応えのある戦いが続くなか、最後は肉を切らせて骨を断つ大技がさく裂し、一気に勝負を決した。消費時間は藤井七段3時間33分、出口四段3時間16分。終局は午後6時19分だった。

 藤井七段は予選決勝への意気込みを聞かれ「王位戦はまだリーグ入りしたことがないので、そこを目指して一生懸命指したい」と力強く答えた。

 屋敷伸之九段(47)が持つ史上最年少タイトル獲得記録(18歳6カ月)更新へ向け、藤井七段に残されているチャンスは4棋戦。2020年の棋聖戦、王位戦、王座戦、竜王戦となっている。

 王位は現在、木村一基王位(46)が保持している。王位リーグは予選からの勝ち上がり8人にシード4人を加えた12人が、紅白2組に分かれて戦う。最後は各組の優勝者が挑戦者決定戦に臨む。木村王位に挑む七番勝負は来年7~9月に行われる。