オリヴィア・ワイルド、「性を武器にした女性記者」役にコメント

引用元:ELLE ONLINE
オリヴィア・ワイルド、「性を武器にした女性記者」役にコメント

クリント・イーストウッド監督がアトランタオリンピックで起きた爆弾テロ事件を題材にした新作『リチャード・ジュエル』。新聞記者キャシー・スクラグスがFBI捜査官と肉体関係を持ち、それと引き換えに情報を手に入れたというストーリーに対しキャシーが働いていた新聞社アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション(AJC)が「事実と違う」と抗議の声明を発表。女性やジャーナリストからも批判の声が上がっていた。

この役を演じたオリヴィア・ワイルドが初めて口を開いた。Twitterで「私は映画製作者たちによるクリエイティブな部分での決定に対して口を出すことはできません。この映画の最終的な形について私は意見を言っていません」とコメントしている。


オリヴィア・ワイルド、「性を武器にした女性記者」役にコメント


オリヴィア・ワイルド(Olivia Wilde)GETTY IMAGES

これまで女性の権利向上や女性差別の撲滅のために活動してきたオリヴィアが、この役を演じたことに対してはファンも驚きやショックを示していた。ちなみにオリヴィアの両親と祖父もジャーナリスト。Twitterではその点にも触れている。「ジャーナリストを親に持つ私は、特に現在のようにジャーナリズムが攻撃され、信頼性を傷つけられ、AJCのような地方新聞が日々消えていっているとき、それぞれの分野におけるジャーナリストたちの重要な仕事に深い敬意を抱いています」。さらに「私はキャシーが肉体関係と引き換えに情報を手に入れたとは思っていません。私のリサーチの中では彼女がそういう行為をしたと示すものはありません。彼女がそのようなことをしたとほのめかす意図も私にはありません。それは、彼女が困難を乗り越えて成し遂げた仕事を女性嫌悪から認めないという恐ろしい行為になるでしょう」と説明している。


オリヴィア・ワイルド、「性を武器にした女性記者」役にコメント


FBI捜査官を演じたジョン・ハムと。ジョン・ハム(Jon Hamm)、オリヴィア・ワイルド(Olivia Wilde)ZGETTY IMAGES

オリヴィアはその後のツイートで「情報の代償としてではなく、肉体関係を持つに先立ってキャシーはFBI捜査官と恋愛関係にあったのだと私は理解している」「これは私の意見です。映画製作者たちの考えとは違うと思う。でも私は自分の立場をはっきりさせておきたかった」。つまりオリヴィアはキャシーが仕事のためではなく、捜査官を愛していたから肉体関係を持ったのだと考えている。でもオリヴィアのコメントから、イーストウッドを始めとする製作者たちはそうは見ていなかったことがわかる。先週末から公開された今作。AJCは依然として抗議を続けている。これから製作者たちがどのような態度をとるのか注目したい。