氷川きよし、Xmasライブで衣装8変化 「ボヘミアン・ラプソディ」日本語カバーで観客圧倒

引用元:オリコン

 歌手・氷川きよし(42)が12日、東京国際フォーラム・ホールAで恒例のクリスマスライブ『氷川きよしスペシャルコンサート2019 きよしこの夜 Vol.19』2日目を開催。王道演歌から歌謡バラード、ロック、カバー、ポップスなど幅広いタイプの楽曲を和洋さまざまな衣装8変化で届け、観客を熱狂させた。

【ライブ写真】クレーンの上でヘドバンする氷川きよし(全20点)

■桜柄の着流し、世界の国旗をあしらった衣装も披露

 11日・12日の2日間4公演で2万人を動員した『きよしこの夜』。会場には、色とりどりのペンライトを持った人や、「クリスマスライブ」ということもあり、サンタクロースの衣装に身を包む人など多くのファンが駆けつけた。

 オープニングで、「桜は桜。梅は梅。桃は桃。そして、すももはすもも。自分にしか咲かせることができない花を咲かせて。私らしく、そして、あなたらしく」という今のポリシーともいえるメッセージを読み上げ、蝶をあしらった衣装で登場した氷川。7月の東京・日本武道館で行われた『氷川きよし デビュー20周年記念コンサート~龍翔鳳舞~』で披露された「それぞれの花のように」をじっくりと歌い上げると、観客からは温かい拍手が送られ、コンサートが幕を開けた。

 最初のMCでは、「今日は一人ひとりに届くように、心を込めて、魂を込めて歌いたいと思います。最後までお付き合いよろしくお願いします」とあいさつ。デビュー曲「箱根八里の半次郎」などの股旅ものを桜柄の着流しで、「きよしの令和音頭」などの“きよしの”と冠が付くタイトルの4曲は、「世界平和をイメージして、誰しもが幸せになるといいなと思い、衣装さんに『国旗が着たい』とお願いしました」という、世界の国旗をあしらった衣装で歌い上げた。

■真っ赤なエナメルのボディスーツ、真っ赤なバラをあしらったマイクで熱唱

 中盤、「一剣」や「男の絶唱」など王道演歌を白と緑の紋付き袴で凛々しく歌唱すると、後半は一転。バンドによるインストゥルメンタルの演奏が終わると、激しいギターのイントロと共に、真っ赤なエナメルのボディスーツに真っ赤なバラをあしらったマイクで登場。最新シングルのカップリングに収録されたオリジナルのロックチューン「確信」や、氷川のライブの定番曲となった「限界突破×サバイバー」を熱唱。「限界突破~」ではクレーンに乗り、客席の上空で行うヘッドバンキングに、観客も大盛り上がりだった。

 ライブも終盤に差し掛かると、日本の歌謡史を紹介するコーナーをはさんで、司会が1通の手紙を読み上げる。差出人は、作詞家の湯川れい子氏。

「きよしさん、デビュー20周年おめでとうございます。この20周年を機に、最近は大きく歌の翼を広げて演歌以外のジャンルでも自由に大空を飛び始めたきよしさんを、私もファンのひとりとしてまぶしく見上げて喜んでいます。でも洋楽のカバーはまだですよね。昨年から今年にかけて、世界中で大ヒットした映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観て感動したきよしさんが、『自分もQUEENのフレディ・マーキュリーが作り、歌った主題歌の「ボヘミアン・ラプソディ」を歌いたいと言い始めて。それが今回、日本を代表する歌手でトップスターの氷川きよしが、20周年を記念するコンサートで歌うということならと、私が原曲に忠実に訳詞をして、クイーン側から正式に日本語で歌う許可が下りて、今日の発表となったのです。私もとてもうれしいし、光栄です。華麗なオペラの世界をイメージして、このドラマチックな歌を作り、歌った、歴史に残る大スター、フレディ・マーキュリーもきっとこの空のどこかから聴いてくれていて、喜んでいてくれることでしょう。おめでとうきよしさん。これからも言葉の壁、人種の壁、あらゆる壁を乗り越えて、天高く自由に歌い、光輝き続けて、私たちを幸せにしてください」

 司会の代読が終わると、氷川は日本語訳した「ボヘミアン・ラプソディ」を熱唱。この公演で初歌唱となる同曲は、湯川氏による訳詞と氷川の圧倒的な歌唱力と表現力、そして普遍的な楽曲の魅力が重なり、観客を圧倒。まるでオペラを見ているかのようなドラマチックなパフォーマンスに、客席からは割れんばかりの拍手が沸き起こった。