梅宮辰夫さん死去、慢性腎不全のため81歳 映画「不良番長シリーズ」「仁義なき戦い」などに出演

引用元:スポーツ報知

 映画「不良番長シリーズ」「仁義なき戦い」などに出演した俳優の梅宮辰夫(うめみや・たつお、本名辰雄=たつお)さんが12日午前7時40分、慢性腎不全のため神奈川県内の病院で死去した。81歳。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。1958年に東映ニューフェース5期生に合格し芸能界入り。俳優として映画、テレビドラマで活躍したほか、気さくなキャラクターでバラエティー番組にも進出。辰兄(たつにい)の愛称で親しまれた。

【写真】梅宮アンナ、闘病中の父・辰夫と密着ショット

 昭和の大スターがまた1人、この世を去った。

 梅宮さんは元々がん体質で、約45年前に肺がんを患い余命3か月と宣告されたが、抗がん剤治療などで完治。以降、3か月から半年に1回の割合で病院に通い、胃や大腸などのポリープをいくつも切除してきた。

 最近では16年の6月中旬、全身のかゆみを訴えたところ、十二指腸乳頭部がんと診断された。早期発見で、がんの進行具合を表すステージは1~2の間。都内の病院に極秘入院し、7月26日に手術を行った。手術は12時間にも及び、十二指腸と胆のうを全摘し、膵臓(すいぞう)と胃の一部も切除。高齢とあって長女の梅宮アンナは「もう会えないかもしれない」と最悪の事態も覚悟したが、手術は無事成功し、8月に退院した。

 同年11月にインターネットテレビ局「AbemaTV」の「特命係長 只野仁 AbemaTVオリジナル」の撮影で仕事復帰。翌17年1月、同番組の完成会見に出席し「体調は除々によくなってます。入院して体重が11キロ減ったけど、4キロ戻りました。大丈夫です」と笑顔で復活をアピールした。

 同月25日には盟友・松方弘樹さん(享年74)が死去。6月に行われた松方さんのお別れ会では自ら発起人を務め、壇上であいさつ。「お前の方が先に逝っちまったな。寂しい」とほっそりした体から声を絞り出していた。

 梅宮さんは日大在学中に銀座でスカウトされ58年に東映ニューフェイス5期生に合格。翌59年、映画「少年探偵団 敵は原子潜航艇」で主演デビューした。

 以後「夜の青春シリーズ」や「不良番長シリーズ」で一気にスターダムに。

 ほか73年からの「仁義なき戦い」シリーズなど任侠作品でも人気を博した。

 俳優としてだけでなく、料理の腕もプロ級で、フジテレビ系「食いしん坊!万才」の6代目リポーターを務めたり、漬物事業「梅宮辰夫の漬物本舗」も展開するなど多才ぶりも発揮。釣りが大好きで、盟友の松方さんとはよく釣りに出かけていた。

 私生活では68年に一般女性と結婚したが半年で離婚。72年に現在のクラウディア夫人と再婚し、72年に長女で女優の梅宮アンナが誕生した。家族でテレビに出演することも多く、94年にアンナがタレントの羽賀研二と交際を始めると、父として公然と反対。別れるまで反対し続け、後に羽賀が逮捕されると「(羽賀は)稀代のワル」と語り、流行語となった。

報知新聞社