GENERATIONS・片寄涼太「将来は外交官になりたいと考えていました」

引用元:婦人公論.jp

透き通った甘い歌声としなやかなダンスで魅了する片寄涼太さん。近年は俳優としても活躍を続けています。主演映画公開前の心境は――(撮影=小林ばく 構成=上田恵子)

【写真】思わず爆笑してしまったカットも…

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◆音楽と縁の深い家系です

GENERATIONSのボーカルとして2012年の11月にデビューし、今年7周年を迎えました。最近では個人で映画やドラマに出演させていただく機会も増え、活動の幅が広がってきていることを実感しています。

出身は大阪です。祖父が中学校の、父が高校の音楽教師という家庭で育ち、僕自身も小さい頃からピアノを習っていました。僕が音楽に関わる仕事に就いたことを父も喜んでくれているといいなと思いますが、ジャンルが違うのでどうなんですかね。

でもこの前、番組の企画でメンバーと一緒に父の職場を訪ねたら、僕らのポスターが何枚も貼ってあったんです。嬉しいやら恥ずかしいやらで、思わず笑ってしまいました。(笑)

幼い頃はあまりアクティブではなく、妙に大人びたところがある子どもだったようです。一人っ子で身内に歳の近いいとこなどもおらず、親戚が集まっても子どもは僕一人。大人たちの話をじっと聞きながら、「自分も早く大人になりたい」と思っていました。そのせいか、今でも同年代より年上の人と話しているほうが落ち着きます。

事務所のオーディション(VOCAL BATTLE AUDITION 2)を受けたのは、高校1年の時です。約半年に及ぶオーディションで成績が落ち、「いい成績で高校に入ったのに」と呼び出され、叱られたこともありました。学校の先生には報告していなかったので。

実は中学時代はけっこう真面目に勉強していて、将来は外交官になりたいと考えていたんです。それでも僕がこの世界に挑戦すると決めた時、両親は「大学にはいつでも行ける。やりたい時にやりたいことをやりなさい」と応援してくれました。

心配や戸惑いもあったはずなのに、逆に僕の不安を汲み取って背中を押してくれたんです。それってなかなかできることではないですよね。いま振り返ってみても、親には感謝の気持ちしかありません。

◆グループは自分のベース

今回、自身としては3作目となる映画『午前0時、キスしに来てよ』に主演させていただきました。僕が演じたのは、アイドルグループ出身の国民的スーパースター・綾瀬楓。たまたま撮影に訪れた高校で、橋本環奈さん演じる真面目な女子高生・日奈々と出会い、絶対にばれてはいけない秘密の恋に落ちる――というストーリーです。

全編通してものすごくリアルでした。なかでも印象に残っているのは、日奈々との交際が世間に知られ、楓が謝罪会見を開くシーンです。報道陣から「相手は女子高生ですよ、どういうことなんですか!?」と詰め寄られるのですが、それが本当に怖かったです。(笑)

ただ、楓の性格には共感する部分もあって。彼は悩み事を一人で抱え込んでしまうタイプなのですが、そこは僕と似ているなと。僕自身もあまり弱音は吐かないし、自分のことは自分で責任を取りたいタイプなので。GENERATIONSのメンバーにも言わないですね。誰かに相談しても結局は自分次第と思ってしまいます。

とはいえメンバーは、「何かあったの?」みたいなことは直接口にしないまでも、気持ちを察して「忙しくてストレスたまってるんじゃない? 皆でご飯に行こうよ」と声をかけてくれることはあります。特に(白濱)亜嵐くんや(小森)隼はそういう感じですね。