NHK次期会長・前田晃伸氏、官邸主導を全否定「私はどこかの政権とべったりというわけではございません」

引用元:スポーツ報知

 来年1月25日にNHKの会長に就任する元みずほファイナンシャルグループ会長の前田晃伸(てるのぶ)氏(74)が10日、東京・渋谷の同局で会見を行った。前田氏は「本人が一番驚いている。(昨日)かみさんに言ったら『辞めとけ』と言われた。(石原)委員長にぜひ、やってほしいと言われて。ご依頼をされれば一経済人ですのでやります」。

 前田氏は安倍首相を囲む財界人の集まり「四季の会」のメンバー。官邸主導人事との声もある。「私はいろんな方の会合にたくさん所属していまして、特定の方と特定のお付き合いをすることはございません。政権との距離で大事なのは公平感。私はどこかの政権とべったりというわけではございません。その気もありません」とキッパリと否定した。

 来年の大河ドラマ「麒麟がくる」で沢尻エリカ被告が降板した件については「報道でしか知らないので、それ以上のコメントのしようがない」と慎重な姿勢を見せた。

 インターネットとの同時配信など課題が山積する。NHKのあるべき姿として「国民の皆さんに信頼される番組を作る。視聴率がどうとか、そっちばっかりになるとおかしくなる。質のいい番組を作り続けることが大事」とした。

 ◆前田 晃伸(まえだ・てるのぶ)1945年1月2日生まれ。74歳。68年、東大法学部卒業後、富士銀行(当時)入行。2002年4月にみずほホールディングス社長に就任。03年、みずほファイナンシャルグループ社長、09年に会長に就任。05年から2年間、全国銀行協会会長を務める。経団連副会長、国家公安委員などを歴任した。

報知新聞社