稲垣吾郎が大久保利通に!大林宣彦監督『海辺の映画館』場面カットがお目見え

引用元:Movie Walker
稲垣吾郎が大久保利通に!大林宣彦監督『海辺の映画館』場面カットがお目見え

日本映画界のレジェンド、大林宣彦監督が『転校生』(82)『時をかける少女』(83)など数多の名作が生まれた故郷・尾道を20年ぶりに舞台に選んだ最新作『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』(4月10日公開)。このたび本作から、稲垣吾郎と武田鉄矢、村田雄浩が演じる“薩長連合”の志士たちが集結する場面カットが到着した。

【写真を見る】坂本龍馬役の武田鉄矢は「人生最後の龍馬役」と断言!?

大林監督の“映画への情熱”と“平和への想い”が凝縮された本作。尾道の海辺にある映画館・瀬戸内キネマが閉館を迎える最終日。戦争映画を特集したオールナイト興行を観ていた3人の若者は突然スクリーンの世界にタイムリープを果たしてしまう。戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦と、幾多の戦争を辿っていく彼らは、原爆投下前夜の広島で移動劇団「桜隊」と出会い、彼らの運命を変えるために奔走するのだが…。

このたび到着した場面カットには、稲垣演じる大久保利通と武田演じる坂本龍馬、そして村田が演じる西郷隆盛の3人が一堂に会し、日本の行末について談笑するシーンが切り取られている。2018年2月に放送された「ゴロウ・デラックス」に大林監督が出演した際に「次の僕の映画に出てよ」と言われたことがきっかけで本作に出演することになった稲垣は、これが大林映画初出演に。

また村田は『理由』(04)以降の全作品に出演する大林映画の常連で、本作のエンディング曲も担当した武田は前作『花筐/HANAGATAMI』(17)に続いての出演。これまで幾度も坂本龍馬を演じてきた武田は、本作が「人生最後の龍馬役」だと断言しており、その熱量たっぷりの演技は必見。

無声映画からトーキー、アクション、ミュージカルと様々な映画表現を展開していきながら戦争の歴史を辿る本作は、まさに“映像の魔術師”の異名を持つ大林監督の真骨頂ともいえる唯一無二のエンターテインメント。是非とも劇場のスクリーンで、本作が放つ生のエネルギーと平和へのメッセージを全身で感じてほしい。

<コメント>

●稲垣吾郎(大久保利通役)

「時空を超え、思想を超え、宇宙をも一気にとび超えていく世界観。大林監督でなければ1本の作品に納めることは不可能だったと思います。みずみずしく自由に広がる想像力には驚かされるばかりです。大切なメッセージを届けてくださり、ありがとうございます」

●武田鉄矢(坂本龍馬役)

「本作品では、何と驚く勿れ『坂本龍馬』役での出演です。勿論、人生最後の『龍馬』役です。大林監督はどうやら後生の我らに映画の見方を懸命に教えておられるようで、この作品、映画に対する監督のラブレターのような作品ですよ」

●村田雄浩(西郷隆盛役)

「大林組に参加する時は覚悟がいります。台本を読んだ時、あまりの熱量に圧倒され、よく理解出来ませんでした!撮影がはじまっても、現場に行くまで何が起きるか見当もつかない。出来上がった作品を観ても、強烈なメッセージをぶつけられ細かい所まで覚えていない…だからもう一度観ると、また違うメッセージに引っ張られて…興味が広がって収拾がつかなくなってます。…正直言って…私はいまだに監督の真意に辿り着いていません…」(Movie Walker・文/久保田 和馬)