【lynch. インタビュー】各自が思い描くサイバーパンクの要素が入っている

引用元:OKMusic
【lynch. インタビュー】各自が思い描くサイバーパンクの要素が入っている

今なお動員を増やし続けているlynch.がニューアルバム『ULTIMA』(アルティマ)をリリースする。ヘヴィで鋭角的なサウンドとメロディーに磨きを掛け、スケール感を増した楽曲の数々はこれぞ究極! 結成15周年を迎え、一貫して上を目指し続けてきたという5人に話を訊いた。

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早くlynch.というジャンルを確立して元祖的存在になりたい

──lynch.は月日が経つにつれて動員も男性ファンも増え、ジャンルを超えて聴かれるバンドになりつつあると思いますが、結成15周年の今をどんなふうに受け止めていますか?

玲央:長くバンドを続けることは結成当時から掲げていた大きなテーマのひとつだったので、15周年を迎えたことは喜びでもあるんですけど、もっともっと大きな規模でライヴをやれるようになって“応援し続けてきて良かったな”と思ってもらえるバンドになりたいという希望を常に持ち続けているんです。結成当初の気持ちのまま、ぶれずにやれているのかなと思いますね。

──“もっともっと”という想いが途切れないから、やり続けている?

玲央:それもありますし、15年、20年と続いていくことが僕ら自身にとっても、応援してくれる人にとっても願いであり、幸せだと思っていますね。僕自身は“瞬間の美学”みたいなものは全然求めてなくて、東京ドームに立ってそれで解散じゃ寂しいじゃないですか。いつまでも夢が見られるようにと思っています。

葉月:今のlynch.については、誤解を恐れずに言えば順当ですね。叶っていると言えば叶っているし、叶っていないとも言える。20代の内に東京ドームに立ちたいと思ってましたからね。途中で無理だと思いましたけど、“だったら、解散しよう”ではなくて、“じゃあ、どうする?って上を目指してきたんです。ずっと衝動で走ってきましたけど、続けていくために方向性や方法を考え始めて、メイクを落としたりいろんなことを試したのが2013年~2014年ぐらいですね。それ以降は“俺たちの想いを分かってくれ!”というより、アルバムをリリースしてツアーをしたら“ここは良かったけど、あそこはもっとやれたんじゃないか”っていう試行錯誤の繰り返しです。

──lynch.というバンドを客観的に見るようになった?

葉月:めちゃくちゃ客観的ですよ。昔は“俺はこれがやりたいんだ!”って一方的な感じでしたけど、シフトチェンジして“こうしたらファンの人がもっと喜ぶんじゃないか”“こういうアプローチをしたらもっと注目してもらえるんじゃないか”っていう試みを何回もしてきて今がある感じですね。大ブレイクしたわけでもないけど、どんどん動員は上がってきているので、そういう意味では順当かなって。

──エンターテインメント性を高めていったんですね。ビジュアル系、ヘヴィロックといろいろなジャンルの人たちに聴かれるようになった印象もありますし。

葉月:まだまだですね。いわゆるビジュアル系と言われる人たち以外のジャンルを聴いている人が好きになってくれたのも最近のことなんですよ。今はどこにも行けるけど、逆にどっちつかずというか。それは悪いことではないれど、早くlynch.というジャンルを確立したいですね。元祖になりたい。そのためにも、もっと規模を大きくしないとって思っています。