サンシャイン池崎「芸人として売れたら、猫を飼うぞ!と決めていた」

引用元:婦人公論.jp
サンシャイン池崎「芸人として売れたら、猫を飼うぞ!と決めていた」

保護猫2匹を引き取ったことから、SNSで彼らとの日々について投稿を始めたサンシャイン池崎さん。「このヤロー!」と叱りながらノロケる文章が評判を呼び、2匹は人気者に。池崎さんの心にも変化が訪れます(構成=武香織 写真提供=サンシャイン池崎さん)

【写真】池崎さんが最初に購入した猫グッズは…

* * * * * * *

◆本能のまま生きているまさに僕の“理想像”

物心ついた頃から、大の猫好きです。父が猫嫌いだったので、飼うことはできなかったけれど、わが家にはしょっちゅう野良猫が入り込んでいました。

猫って、すごく自由でしょ? 実家はボロ家だったので、勝手に屋根裏をドタドタ走りまわったあげく、天井を踏み抜いて、寝ている父の顔面に降ってきたこともあったしね。もちろん、彼らなりに何かしら考えているんだろうけど、悩みがなさそうで、誰にも媚びず、本能のままに生きている感じがメチャメチャ面白い。まさに僕の“理想像”なんです。

そんなわけで、「芸人として売れたら、猫を飼うぞ!」と決めていた僕。おかげさまで多少の経済的余裕ができた頃、ペット可の物件を探すことにしました。不動産会社の人の「猫は、階段が好きですよ」の一言で、メゾネット・タイプの部屋に即決。家賃は、前の部屋の3倍ほどになりましたが、猫が喜ぶなら文句なし!

さあ、肝心の猫をどこで探すか。子ども時代に野良猫に癒やされていた僕には、ペットショップで購入するという選択肢は最初からありませんでした。雑種の子のほうが、「ザ・猫」というたくましさがあって好きだったし。それで知人に相談し、野良猫の保護活動を行っているNPO法人「猫の森」を紹介してもらいました。保護猫を引き取るにはさまざまな条件があり、一般的に単身の男性は難しいといわれています。幸い譲渡していただくことができ、猫の森から、保護猫が出産した子猫の写真が送られてきました。

そこに映っていた白いオス猫に一目惚れし、会いに行ったところ、ちょび髭を生やしたような模様のメス猫にも心を奪われてしまって……。2匹はきょうだいではないもののとても仲良し。僕の背中に同時に飛び乗ってきた瞬間、「よし、2匹の親になる!」という揺るぎない思いが生まれました。

それから、本当に飼える生活環境か、僕との相性はどうかなどを見極める1ヵ月のトライアル期間を経て、晴れて、白毛で甘えん坊の雷神(雷ちゃん)と、ちょび髭模様の超マイペースな風神(風ちゃん)が、かけがえのない大切な家族となったのです。

◆可愛すぎて、過剰に心配してしまう

飼い始めて間もなくの頃、雷ちゃんが小さなテープの切れ端を飲み込んでしまい、大慌てで近所の猫専門の病院に駆け込んだことがありました。獣医から「これくらいなら、うんちと一緒に出てきますよ」と言われてひと安心。以来、部屋の掃除に力を入れるようになりました。

最大の事件は、お迎えから1週間後に起きた、風ちゃんの脱走です。ベランダの窓をきちんと閉めなかった僕がいけなかった。部屋のどこを探しても風ちゃんの姿がなかったので、外へ飛び出し、なりふりかまわず大声で「風ちゃ~んっ!」と叫びまくってね。うちのマンションと隣の建物の間にちんまりと座る風ちゃんを見つけたときは、ホッとしたのなんの……。「二度と離さないからな。ずっと一緒にいてくれよ」と、ギュッと抱き締めました。

1/2ページ