コロッケさんが心の健康のために忘れないこと『相手が一番、自分が二番』

引用元:夕刊フジ
コロッケさんが心の健康のために忘れないこと『相手が一番、自分が二番』

 【男盛りはこれからだ!!50代元気の秘訣】

 ものまねエンターテインメントで笑いを届け続けるコロッケさん(59)。7月には、東京・明治座で芸能生活40周年記念公演が控えるなど多忙な日々を過ごすために実践していることがあります。

 「私は心の健康を大切にしています。そのためにいつも忘れないことは、『相手が一番、自分が二番』。例えば、道を歩いていても向こうから人が歩いてきたらよける方がいいということ。決して『よけろ』と思ってはいけない。そういった気持ちを外でも家の中でも持つことができれば心も体も健康になっていきます」

 優しい気持ちを持つことが心を健康にすると気付いたのは、子供の頃の環境にあります。

 「私は母子家庭に育ちました。昭和30年代には母子家庭はマイノリティー。周りから好奇の目で見られました」

 それは、小学生にも分かるほど露骨でした。

 「学校帰りに他のお母さん方が立ち話しているところを通ると、ピタッと話を止めて私を見る。そしてまたヒソヒソ」

 心が折れなかったのは、発想を変えたから。

 「そんな時、『また何か言ってるな』と考えるより、面白いことを考えてみようと。『こんにちは! と、おじきをして頭がごっつんこしたら面白いだろうな』とか考えてたら嫌なことも嫌じゃなくなるんですよ」

 子供ながらに自分の心を守る術を見つけたのは、母の影響が大きかったと言います。

 「ウチが貧乏だったことを人づてに聞いて『そうだったの?』と思うほど、母はつらい思いをさせませんでした」

 食事どきに、こんなことがありました。

 「あられ屋さんからもらってきたクズあられを盛った皿を出されて『え、ご飯じゃないと?』と私。『形は崩れてるけどこっちの方がおいしいと。これ食べて水飲んだらお腹いっぱいになるとでしょ』って。母の言う通り、お腹いっぱいになるわけですよ。そんなふうにいつでも明るい母に守られてましたね。環境ではなく『自分がどうあるか』ということを教えてくれた母のおかげで、今のコロッケが形成されていると感謝してます」

 そんなコロッケさんの頑張りが多くの人を笑顔にし、ファンから感謝の手紙をもらうことも。

 「旦那さんとコンサートに来てくださったある女性は、『結婚して40年以上、夫と一緒にいますが、あんなに笑ったのを初めて見ました。会話も増えました』と。また、食事に行った飲食店では『うちの父は厳しかったけどコロッケさんが出ているテレビを見ている時だけ機嫌が良くてお願い事ができたんです』と感謝されたり。ご夫婦や家族の大切な時間に一緒にいることができたと思うと感謝でいっぱいです」

 様々な不安要素が多い現代社会、ますます見る人を元気にしてくれることでしょう。(医療ジャーナリスト 吉澤恵理)