国立競技場の解体から建て替え完了までをイッキ見 沢木耕太郎氏のエッセイとともに

引用元:オリコン
国立競技場の解体から建て替え完了までをイッキ見 沢木耕太郎氏のエッセイとともに

 2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場になる新「国立競技場」が、建て替え工事を終え、昨年11月末に完成。NHKでは「国立競技場の来し方行く末を8Kで記録するプロジェクト」として、旧「国立競技場」が幕を下ろした14年から約6年にわたって報道カメラマンが交代で撮影してきた。その映像とともに、作家・ 沢木耕太郎氏の書き下ろしエッセイが楽しめる番組『夢のスタジアム 沢木耕太郎』が、3月8日(後4:30~4:35)からBS8K、BS4Kで随時放送される。

【写真】新国立競技場外観

 沢木氏のエッセイのタイトルは「夢のスタジアム」。沢木氏自身の国立競技場への思いや未来への期待をつづったもので、 この番組のための書き下ろしとなる。沢木氏は「1964年のオリンピックの頃、僕は東京の高校生で陸上部に入っていたのですが、ちょうどその頃、オリンピックのために国立競技場が改修作業に入ってしまい、都大会の際に使用できなくなってしまったのですね。その結果、まさに僕は国立競技場のトラックを走ることができなくなってしまったというわけです。もしかしたら、その残念な思いがいつまでも残っていたのかもしれませんね」と、国立競技場との知られざる因縁を告白している。

 エッセイを朗読するのは、声優の佐々木望。「愛読者の一人として、沢木耕太郎さんのオリジナルエッセイを朗読させていただき大変光栄です。誰かの夢が、また他の誰かの夢に。いくつもの新しいドラマの始まりを、この夏わたしたちは観ることになるのでしょう」と、コメントを寄せた。

 番組では、8Kならではの臨場感で、かつての国立競技場のトラック、ピッチの芝生、聖火台の炎から、新たな国立競技場の質感や雰囲気を体験することができる。

 撮影プロジェクトチームの稲益寛カメラマンは「4K8K試験放送開始(16年)のさらに2年前、巨大な8Kカメラを前に、8Kで何ができるかを自問自答していました。そんな時、国立競技場が解体されて生まれ変わることを聞いて、ぜひ、8Kの超高精細映像で記録したいと考えました。すばらしいエッセイで映像のひとつひとつが輝いて見えます」と、話している。