上原亜衣が語る“空白の3年間と復活” 「ファンは脱がなくても私の中身を見てくれる」

 セクシー女優を引退してから約3年の時を経て、上原亜衣がタレントとして復活。SNSやYouTubeを通して様々な企画・動画を発信するだけでなく、12月11日(水)にはスタイルブック『Renatus AI・UEHARA STYLE BOOK』も上梓する。人気絶頂のさなかに突然引退し、空白の3年間をどのように過ごしていたのか? 過去の経験があるからこそ、「自分にしかできないことがきっとある」という上原の真摯な思いを聞いた。

【写真】10kg以上のダイエットに成功した上原亜衣

■20代前半は、ほとんど仕事だった

ーー今年の6月、SNSで復活を発表されました。どのようなきっかけで復活に至ったのでしょうか。

前のお仕事ではほとんど休みなく働いていたので、引退して最初の2年くらいはハワイや韓国に旅行に行ったり、お友だちと会ったり、好きなことをして暮らしていました。でも3年目くらいになると、「次の目標を考えなきゃ」と思うようになって。普通の仕事も考えたんですが、やっぱりまだ街に出ると顔が知られていたりと、ちょっと難しいのかなと思ったり…。1年くらいかけていろいろ考えて、6月に復活を発表しました。

ーー人気絶頂の中で引退されましたが、そのときは引退後についてどのように考えていましたか?

それが全然、考えてなくて! ずっと続けられる仕事ではないとは思っていたので、一番いい時期に辞めたいと思っていました。デビューがあまり華々しいものではなかったので、みんなに惜しまれながら、記憶に残るような引退をしたいなと(笑)。

ーー潔すぎます! ナンバーワンになるというのが、ひとつの目標でもあったのですね。

アルバイト感覚で始めたので、もともとそんなに長く続けようとは考えていなかったんですが、やっていくうちにどんどんお仕事をいただけるようになり、「この中で一番を獲りたい」と思うようになって、そこに向かって頑張っていました。小さな頃から選手コースで水泳をやっていたので、負けず嫌いなところがあって。「頑張ろう」と決めたらとことん続けられるタイプなんです。

ーー現役時代にはご苦労もありましたか?

大変な撮影もたくさんありましたし、お休みがなくて辛かったり、体調を崩したり…。SNSなどでもいろいろ言われたりするので、そういった言葉を気にしてしまう時期もありました。5年間の中で3回、「辞めたい」と思ったことがあるんです。「まだ今じゃないんじゃないか?」と聞かれると、私も「まだかな。もうちょっと頑張ろう」と思っていましたが、最後に「辞めたい」と伝えたときは、みんなが「もう十分頑張った」と言ってくれて。私も周りも納得がいって、みんなが一致団結(笑)! とてもいい形で引退を決められたと思っています。

ーーお休みもあまりとれなかったんですね。

20代前半は、ほとんどお仕事をしていたように思います。さらに夜に遊びに行くと、次の日の仕事に響いてしまうので、仕事の前日の夜は「遊びに行かない」と決めていたんです。そうなると友だちとも全然遊べなくて…。一度やると決めると夢中になっちゃうんですよね。引退して1か月くらいは辞めた実感がなくて、3年間、本当にゆっくりと過ごしていました。

■フシギダネいじりも「おいしい」

ーー本当にストイックです。空白の3年の間には旅行もされていたとのことですが、他にどのようなことをして過ごしていましたか?

お休みに入ってから、現役5年間で10キロくらい太っていることに気づき(笑)。もともと美容について調べるのが好きだったので、いろいろと勉強して、ダイエットに励んでいました。ダイエットでは、“きちんと食べること”を大事にしていています。現役時代はケータリングが多かったので、炭水化物中心。それを改めて、自炊して、タンパク質や野菜をしっかりと摂るという食生活にシフトしました。あとはよく歩くようにしています。今では現役時代より、12、3キロ痩せたんです! そのためEカップだった胸がDカップになってしまって。大胸筋を鍛えるとバストアップに効果があるそうなので、腕立ても頑張っています。

ーー今後はどのような活動をしていきたいと考えていますか。

美容やダイエットなど、自分で学んだことを発信していけたらうれしいです。またツイッターやインスタ、YouTubeも始めたんですが、女の子から性に関する質問をいただくことが結構あって。性について悩んでいる子って、多いんだなと感じています。もしかしたら誰にも聞けないでいるのかもしれない。私も前職に就く前、性の知識は全然なかったんですが、たくさんの作品を見ていろいろと勉強をしました。男優さんや先輩の女優さんから教えていただいたこともありますし、1000本以上の作品に出た経験もある。そんな私だからこそ伝えられること、教えられることがあるんじゃないかなと思っています。

ーー今、現役5年間で培ったものとはどんなものだと感じていますか?

自分にしか発信できないことがあるというのは、ひとつの武器かなと思います。そう思うと、改めて前職の道に入ってよかったなと思っています。それとメンタルがめちゃくちゃ強くなりました(笑)! やっぱり人前に出る仕事なので、いろいろと言われるんです。例えば現役時代に「フシギダネに似ている」と言われたんですが、そのおかげで今でもそのイメージで覚えてくれている人もいます(笑)。今では「ありがとう!」と思っています。最初の頃は悪口を言われるとめちゃめちゃへこんでいましたが、いろいろなことを「おいしいな」と思えたり、悪口を言われても「それくらい私のことを気にしてくれているんだ」と考えられるようになりました。

■「ファンの人は、脱がなくても私の中身を見てくれている」

ーー復活をしたときは、「以前のイメージを崩してほしくない」と言われたこともあるとか…。

もちろん以前の私を好きだった人もいると思いますし、新しくファンになってくれた人もいる。今は「ファンの人は、脱がなくても私の中身を見てくれている」と思えるようになって、とてもありがたいなと思っています。痩せた画像をアップしたときには「太っていたほうがいい」という意見も多かったですね! でもきっとそういう方も今の私に見慣れてくると思うし、いずれ「こっちの方がいい」と思ってくれるはず(笑)。そう考えて、あまり気にしないようにしています。私としては現役時代の自分も好きだったし、楽しかった。今は今で、新しい活動をしている自分が好きだし、とても楽しいです。

ーーその楽しさが、笑顔の輝きにあらわれています。「自分だからこそできること」に向かって進んでいるからなのかなと感じます。

現役の女優さんは必ず、「次どうしよう」「やめたらなにをしたらいいんだろう」と思うものだと感じます。「現役を辞めても、こういう道もある。こういう仕事もできる」という道を切り開いていけたら、すごくうれしいなと思って活動をしています。今や憧れの職業のひとつにもなっていますが、もちろんデメリットもある。もしなりたい方がいたら、ちゃんと強い意志を持って、「自分はどうしたい?」と考えることが大事かなと思っています。

(取材・文=成田おり枝/写真=高野広美)