サプライズ「ＹＯＳＨＩＫＩＳＳ」特別企画で紅白出場

　ＮＨＫは１５日、大みそかの「第７０回ＮＨＫ紅白歌合戦」（総合・後７時１５分）にＸ　ＪＡＰＡＮのＹＯＳＨＩＫＩと米４人組ロックバンド「ＫＩＳＳ」が「ＹＯＳＨＩＫＩ　ｆｅａｔ．ＫＩＳＳ〈ＹＯＳＨＩＫＩＳＳ〉」として出場することを発表した。「夢を歌おう」特別企画としての出場となる。

　サプライズだ。東京・渋谷の同局で会見を開いたＹＯＳＨＩＫＩは「今年の紅白もＹＯＳＨＩＫＩとして出場することになりました」とコメントし、「ＫＩＳＳ」の４人を招き入れた。

　親交があり、１１日のＫＩＳＳの東京ドーム公演のアンコールにサプライズ出演したＹＯＳＨＩＫＩは「東京ドームでは招いていただいて光栄でした。僕が紅白に招待させていただきました」と紅白での“サプライズ返し”を説明すると、「紅白は世界中で見ている。ＫＩＳＳが参加して、より国際的な番組になることに少しでも貢献できればと思う」と意義を語った。

　ジーン・シモンズ（７０）は「ＹＯＳＨＩＫＩには謙虚ということを学ばせてもらった。仕事に対する姿勢や、静かに謙虚であることが大事だと思わせてくれた」と人間性を絶賛。ポール・スタンレー（６７）は「頻繁には会えないけれど、本当の友達だ」と絆を強調した。ＫＩＳＳは２１年７月の米ニューヨーク公演を最後にツアーからの引退を宣言。日本では紅白が最後のパフォーマンスとなるという。

　ＹＯＳＨＩＫＩは子供の頃に父親を亡くした。「生きる気力をなくしていた時にＫＩＳＳに出会った」。クラシック一筋だった少年がロックを知るきっかけになった恩人との共演に「人生頑張っていたら、こういうことがある。生きていて良かった」と感慨深げな表情を浮かべた。

　１６年にはゴジラと対決する演出で話題を呼び、昨年は紅白両組で出場するなど、サプライズを仕掛けてきたＹＯＳＨＩＫＩ。楽曲などは未定だが「やるからにはゴジラを倒した以上のインパクトを見せたい」と堂々宣言した。

　◆ＹＯＳＨＩＫＩと紅白　初出場は９１年

　１９９１年にＸ　ＪＡＰＡＮとして初出場し、９４年まで４年連続出場。９７年、Ｔｏｓｈｌが脱退を表明し、ひと区切りを打つために出演したが、その後は長らく紅白から遠ざかっていた。

　２０１５年に１８年ぶりにＸ　ＪＡＰＡＮとして紅白に返り咲き。１６年はＴｏｓｈｌの歌声でゴジラを倒し、１７年は首の手術後初めてドラムをたたいた。昨年は英歌手サラ・ブライトマン（５９）と共演し、紅組として初出場。同時にラルク・アン・シエルのＨＹＤＥと「ＹＯＳＨＩＫＩ　ｆｅａｔ．ＨＹＤＥ」として白組にも出場し、史上初のＹＯＳＨＩＫＩ対ＹＯＳＨＩＫＩで平成最後の紅白をもり立てた。

報知新聞社