「麒麟がくる」にユースケ・間宮・本郷・安藤ら、長谷川「存分に!」

引用元:MusicVoice
「麒麟がくる」にユースケ・間宮・本郷・安藤ら、長谷川「存分に!」

 長谷川博己主演のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の新たな出演者が19日発表され、ユースケ・サンタマリア、間宮祥太朗、本郷奏多、安藤政信、真野響子、ベンガルの出演が決まった。ユースケ、間宮、本郷、安藤にとっては初の大河ドラマ出演となる。東京・渋谷の同局で行われた取材会に出席した、主人公・明智光秀役を演じる長谷川を始め、ユースケ、間宮、本郷、安藤が意気込みを述べた。

【写真】取材会に出席した面々

 越前の大名・朝倉義景役を演じるユースケは、「本番3日前にリハーサルをして、何も掴めないまま本番を迎えてその日が終わりました。その掴み所のない感じが非常に良かったみたいでした。自分でも思わぬ方向に行った」と振り返った。義景は幕府と懇意な光秀をいいように利用する。「僕は光秀に上からずっと言うシーンばかり。長谷川君が苦虫を噛み潰したような顔で僕の言うことを何でも聞く。こっちからしたら気持ち良い」と笑み。

 対する長谷川は「撮影は楽しかったですし、ユースケさんの新たな一面が見られた」といい、義景というキャラクターはユースケのためにあるといっても過言ではない、との思いを初日から抱いていたことを明かした。

 明智光安の嫡男で、光秀のいとこ・明智左馬助(秀満)役を演じる間宮は「所作や言葉遣いが難しくて、それにとらわれていて僕もまだ何も掴めていないです」。キャスト発表までの約3カ月は名前を伏せられていた状態でようやく発表となり「晴れ晴れした気持ちです」と笑顔を見せた。また、長谷川の印象は「役としても役者としてもその背中をずっと見ていたくなるような存在。とても勉強になります」とし、「右も左もわからないなかで長谷川さんに色々と教えてもらいながら、精一杯ついていけたらと思います」と意気込んだ。

 近衛前久役の本郷は「錚々たるメンバーのなかでお邪魔させて頂いて非常に嬉しい気持ちです」とし、役柄が関白という立場上「みなさんが頭を下げてくれるのはきっとさぞ気持ち良いだろうなと今から楽しみにしております。もの凄い先輩方とやらせて頂くので精一杯頑張りたいと思います」と笑顔を見せた。また、長谷川の印象を「数年前映画でご一緒させて頂いて『覚えてくださっているかな』とドキドキして現場に入ったら、長谷川さんは変わらず優しくて『本郷君久しぶり!』って言ってくれて緊張もほぐしてくれて、凄く優しいお兄さんという印象」と述べた。

 織田信長の家臣・柴田勝家役を演じる安藤は「大河は役者にとって戦場の場所でもあるし、成長の場所でもあるし、凄く厳しいんだろうなと思っていました。でも撮影の所作を初めてやった時は、15分くらいで『大丈夫です。完璧です』と言われて『本当なの?』と思いました」と笑みを見せた。長谷川については、「ストイックでシャープな動きをする人という印象です。久しぶりの再会だったんですけど、やっぱりビシッとしているしカッコ良い。この作品にかける想いが強くて、僕も泥を塗らないように最後まで頑張りたいと思います」と話した。

 長谷川は「とても楽しくやらせて頂いています。本郷さんと安藤さんとは以前共演した経験があって、その信頼感から安心して一緒に作っていきたいなと楽しみにしています。こういう個性の強い方々とこれからどんどん作品自体の心理戦という形になっていくと思いますが、みなさんと楽しくそういう姿を作っていけたらと思っています」と、語った。

 また、出演者にアドバイスするなら? と聞かれた長谷川は「アドバイスなんてできる身分じゃないんですけど、あまり気負うことなく存分にやれたらいいと思います。僕は明智光秀役という主演でありながらも受けの存在だと思いますから、周りの方が存在を出して攻めてくだされば、僕はそれを受けて違う人に渡していくことができる立場だと思っています。だから是非存分にやって頂きたいと思います。僕はそれをしっかりと受け止めたいと思っています」と力強く語った。

 会見後、制作統括の落合将氏の囲み取材がおこなわれた。落合氏は「今日の4人はとても個性な面々。ユースケさんが演じる朝倉義景は重要なキャラクター。とても不思議なキャラクターで、のらりくらりとかわしつつ、でも目の奥が笑っていないような。それを演じるユースケさんを時代劇で見たい。一癖も二癖もある食えない個性的な主君をユースケさんにやって頂いたら未知数」と期待を示した。

 間宮については「とてもまっすぐで、ほのぼのとしている存在感。光秀は上や横並びの人と接することが多いので、弟分的な役としては間宮君だけ。とはいえ本能寺の変に加担していきますので、どうなっていくのか楽しみ」と語った。

 本郷については「昔から気になっていた個性派俳優。貴族という難しい役で、本郷君は高貴な雰囲気を出せる方なので、そこはとても期待してキャスティングしました」と起用理由を明かした。安藤に対しては「光秀と色々な駆け引きもあると思いますし、演技の火花を散らしてくれるんじゃないかと思ってお願いしました」と、話した。

 また、真野響子は源応尼(華陽院)役、ベンガルは芳仁役を務める。番組は5月中旬から主な舞台が美濃から越前へと移り、光秀の新たな物語が展開されていく。【取材・撮影=平吉賢治】