議論続く「ゲームは1日1時間」 香川県条例案、「制限」の必要性認める声も

引用元:マグミクス
議論続く「ゲームは1日1時間」 香川県条例案、「制限」の必要性認める声も

 青少年のゲームやインターネットへの依存症を防ぐことを目的に、香川県で検討されている「ネット・ゲーム依存症対策条例案」は、ゲームなどの利用に制限時間を設ける内容が盛り込まれた点を中心に、大きな議論を呼んでいます。

【画像】子供のゲーム、「制限は必要」の声も。保護者への調査結果

 条例案は2020年1月10日(金)に県の検討委員会に提出され、修正を経て20日(木)に「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)素案」として提案。2020年2月6日(木)までパブリック・コメント(意見公募)が実施されています。

 条例の素案には、ネット・ゲーム依存症への防止策と、依存症当事者や家族への支援などが盛り込まれ、県や市町、学校、保護者、事業者それぞれが果たすべき役割と、相互の連携の必要性について明らかにしています。

 そのうえで、18歳以下の子供について、コンピューターゲームの利用は「1日あたり60分まで(学校等の休業日は90分まで)」、スマートフォンの使用は「義務教育修了前の子どもについては午後9時までに、それ以外の子どもについては午後10時までに使用をやめる」といった基準を設け、保護者は子供と話し合いながら利用に関するルールづくりと見直しを行い、子供にルールを遵守させるよう努めなければならないとしています。

 この具体的な「制限時間」の部分がSNSなどで大きな議論を呼び、「エビデンスを伴わない上、実質的な効力に期待を持てない」といった否定的な声も多くあがっています。

 一方、1月27日(木)に発表された「ゲームの規制に関する意識調査」の結果によると、小学生以下の子を持つ1178人のうち、約半数がゲームプレイ時間を制限する条例について「良いと思う」または「どちらかと言えば良いと思う」と回答していることが明らかになりました。

 調査は、ライフプラン相談、保険相談サービス「ほけんROOM」を運営するWizleapが実施したもので、「子供のゲームプレイ時間は制限すべき?」との質問に対しては、83%以上が「制限するべき」または「どちらかと言えば制限した方が良い」と回答。

 回答者の一部からは、「本来なら各家庭で教育すべき事柄だが、共働き世帯などでは育児に時間をかけてられないのが現状なので、条例で決めてもらえれば負担が減るから」といった意見もあがっています。

「プレイ時間の制限」をはじめ家庭内のルールのあり方などについてはまだまだ議論が続きそうですが、香川県の条例案は、成立すれば全国で初めての「ゲーム依存」対策条例になると見られています。地域全体としてゲーム依存に対応する先例となるかどうか、大きな注目を集めていきそうです。

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