【OG訪問】純矢ちとせ「憧れの劇場」南座で本格始動二芸

引用元:スポーツ報知
【OG訪問】純矢ちとせ「憧れの劇場」南座で本格始動二芸

 昨年7月に卒業した元宙組娘役スター・純矢ちとせ(35)が京都・南座で舞台「サクラヒメ~『桜姫東文章』より~」(2月4日まで)でヒロイン、サクラヒメを演じている。

 惜しまれながら退団した純矢の女優デビュー作。「女優? まだ全然ピンとこないですね」と苦笑する。舞台人としての安定した実力、人柄の良さにも定評があり、今後の活躍が期待される。特技は4歳から続ける日舞。宝塚に入る前に名取、在団中に師範に。和物の今作にも生かされている。

 入団3年目、自ら男役から娘役に転向した。「突然、男役をしているのが恥ずかしくなって。なぜキザにウィンクしているんだろう? とか。でも宝塚の世界は大好きだったので」。娘役を一から学び、芝居にのめり込んだ。

 しかし、この自分を客観的に冷静に見られる力こそが、秀でた演技を生み、役への深みにもつながっている。「エリザベート」での皇太后ゾフィー役など多くの先輩が演じてきた役にも新しい命を吹き込んできた。

 「サクラヒメ」は「イマーシブシアター」と呼ばれる、これまでにない観客参加型の演劇。一方で「南座は最も歴史ある劇場。憧れの場所に出られることの幸せを感じています」。劇中では5人の男性に好意を寄せられる設定。「もし、実生活でそんなことになったら…。きっと悪女になるでしょうね」と言ってほほ笑んだ。(内野小百美) 報知新聞社