名古屋発の男性エンターテインメント集団「BOYS AND MEN(ボイメン)」の弟分として、2017年3月に寺坂頼我、野々田奏、清水天規、浦上拓也、横山統威、神田陸人、高崎寿希也の7人で結成したのが「祭nine.」。
昨年5月1日には、令和となって初めて行った日本武道館のライブに約6300人を動員。今年も3月4日に6枚目のシングル「てっぺんニューデイズ」、同6日には7人全員が主演の映画「祭りの後は祭りの前」が公開されるなど快進撃が止まらない。
浦上「僕らの売りは甘いマスクとアグレッシブなボーカル&パフォーマンス。グループ名から9人と連想されますが、結成当初から7人組です」
清水「所属事務所のラッキーナンバーが9。事務所の期待を背負い、名古屋を盛り上げるべく、毎日、どんちゃん騒ぎしています」
横山が「わざと、違う数字にして、興味をそそる狙いもあるよね?」と混ぜっ返すと、神田も「確かに」。「事務所のグループの中で、メンバー全員がアクロバットをできるのは僕らだけ。バク転、バタフライツイストもできるんですよ」と神田は胸を張る。
共演者が“体力おばけ”とあきれるほど、歌も踊りも常に全力。ステージだけでなく、トークでも抜群のコンビネーションをみせ、関西でレギュラーのラジオ番組を持つ。結成前の研究生時代に厳しい練習、訓練をたっぷり積んできた努力が実を結んだ。
高崎「(研究生時代)ライブ後に毎回ファン投票があって、結果がすぐにブログに載る。それも審査基準で、結果がよかった人が(脱落せずに)残れる。厳しかったです」
野々田「常に10位、13位で『もう無理』といつも思っていました」
次々、去っていく戦友を目の当たりにしていたからこそ、「負けたくない、成功させたいという気持ちが人一倍強い7人が集まった」(寺坂)。
先輩であるボイメンのメンバーには「もっとぶつかり合え」とアドバイスも受けたが、切磋琢磨し合った時間には自信があった。だからこそ、「俺らにはハマらないよね」(寺坂)とも感じていた。
だが、その言葉の意味を理解する出来事が突然やってきた。
2018年に出演した特撮ドラマ「ボイメン新世紀 祭戦士ワッショイダー」(CBCテレビ)。撮影現場は壮絶だった。
浦上「あんなにメンバーが感情的になったのは初めて」
高崎「号泣したり、壁に八つ当たりしたり。ドキュメンタリーが1本できたよね」。翌日の撮影に影響が出るほど、涙で目を腫らした。
研究生として事務所に入った時期も違えば、目指す夢も俳優、アーティスト、バラエティー志望とさまざま。同じ釜の飯を食った仲でも、どこか気を使い、完全に溶け合っていなかったのかもしれない。
寺坂「仲良しの意味をはき違えていた。ぶつかって、本音でしゃべらないとダメ、と。グループの在り方を考える機会になりました。先輩(ボイメン)みたいに、それこそ“肉弾戦”ではなかったですが(笑)」
◆本音をぶつけ深め合う「絆」
いまでは1カ月に1回行うミーティングで、本音を必ずぶつけ合い、絆を確認し、深めている。
今年3月に結成3周年を迎える彼ら。2020年の目標をどこに置いているのか。というわけで全員にぶつけてみた。
浦上「今年7月に改修工事が終わる予定の日本ガイシホール(名古屋市)で、ゲストなしのガチ単独ライブをしたい」
横山「とにかく宣伝活動。携帯電話からも見れるアクションを起こしてバズる(話題になる)」
高崎「“ボイメンの弟”ではなく、祭nine.と呼ばれる」
清水「去年は令和という一区切りの日に、日本武道館でライブができたので、グループ、事務所、ファンに感謝を伝えられる機会を増やす」
そして野々田が「今年はでっかい音楽フェスにいっぱい出て、一気に知名度を上げたい」と言えば、神田は「僕らの活動は、人に楽しんでもらうことが一番。逆境も楽しんで乗り越えたいし、ファンの方にも笑顔を届けられる1年に」。
締めに寺坂が「チラシ配りをしていても、全国はもちろん、地元の名古屋でも知名度はまだまだ。音楽フェス、全国のお祭りに出て、東京五輪より最強な“祭り”を起こします」と高らかに宣言だ。
グループのテーマ「てっぺんを獲る」へ向けて、お祭り男たちの“2020”が始まった。(ペン&レイアウト・田中一毅)
■祭nine.(まつりないん.) 2017年3月に名古屋で誕生した男性7人組のエンターテインメント集団。同年8月にシングル「嗚呼、夢神輿」でメジャーデビューした。新曲「てっぺんニューデイズ」はテレビ東京・大阪系アニメ「デュエル・マスターズ!!」の主題歌。MBSラジオ「めっちゃ!祭nine.」など多数の冠番組を持つ。3月20日から東京・サンシャイン劇場での舞台「ボイメンステージ 諦めが悪い男たち~NEVER SAY NEVER~」に出演。
■寺坂頼我(てらさか・らいが) 1999年12月26日生まれ、20歳。岐阜県出身。ドロドロ系の昼ドラとプリン好きのリーダー。2月14日に主演映画「バイバイ、ヴァンプ!」公開。
■清水天規(しみず・たかのり)
97年8月25日生まれ、22歳。三重県出身。ダンスリーダー。調理師免許を持つ、おしゃれ番長。
■神田陸人(かんだ・りくと) 97年11月10日生まれ、22歳。岐阜県出身。進学校出身の頭脳派。いじられ役が人気。
■浦上拓也(うらがみ・たくや) 99年9月6日生まれ、20歳。京都府出身。泣き虫だけど女子力No.1。マイブームはかき氷。
■野々田奏(ののだ・かなで)2000年1月12日生まれ、20歳。岐阜県出身。グループの元気印で、韓国語を勉強中。
■高崎寿希也(たかさき・じゅきや) 00年11月1日生まれ、19歳。愛知県出身。いたずらっ子だが、気配りはマネジャーも絶賛。
■横山統威(よこやま・とうい) 00年12月13日生まれ、19歳。東京都出身。マジック、動画編集など特技が豊富な天才肌。
お祭り騒ぎで天下獲り! 歌って踊れる“体力おばけ”名古屋発の7人組エンターテイメント集団「祭nine.」
引用元:夕刊フジ