ロス役デヴィッド・シュワイマー、ドラマ「フレンズ」の多様性問題について語る

引用元:ELLE ONLINE
ロス役デヴィッド・シュワイマー、ドラマ「フレンズ」の多様性問題について語る

1994年から2004年にかけて放送、今も人気のドラマ「フレンズ」。昨年はリブートの計画が進んでいることも報じられ、改めて注目を集めた。でもこのドラマには「人種やセクシャリティの多様性に欠ける」という批判の声も。メインキャラクターたちが白人のヘテロセクシャルに占められ、マイノリティが出てこないと指摘されている。 ロス役デヴィッド・シュワイマー、ドラマ「フレンズ」の多様性問題について語る デヴィッド・シュワイマー(David Schwimmer)GETTY IMAGES でもこれにロス役のデヴィッド・シュワイマーが反論している。新聞「ガーディアン」のインタビューで「多様性に欠けていることには十分気がついていたよ。だから何年も、ロスが有色人種の女性とデートするように働きかけていたんだ」。ロスの恋の相手について脚本家やクリエイターにリクエストを出していたことを明らかにした。「ロスがドラマの中で初めてデートする相手はアジア系アメリカ人だし、その後のシーズンではアフリカ系の女性と交際する。これは意識的にそうしたんだ」。 ロス役デヴィッド・シュワイマー、ドラマ「フレンズ」の多様性問題について語る 「フレンズ」GETTY IMAGES またこのドラマは当時としては「画期的だった」とも。1994年に放送されたパイロッド版では「僕の演じるロスの妻は彼を捨てて、女性の恋人と結婚する。だから同性カップルの結婚式も出てくるし、そこにロスも出席する」とデヴィッド。「今の世の中では文脈を考えないことが多すぎて、たくさんの問題が起きていると思う」。現代の基準に照らし合わせると多様性に欠けて見える「フレンズ」も「当時としてはちゃんとやっていた」「僕は社会的な事柄や平等の問題を考えていた」と語っている。

人種や性別をめぐる差別に関する意識は時代とともに変わる。過去の作品の中に現代の意識に照らし合わせると差別に当たるものがあった場合、それをどう評価するのかはこれまでも度々問題になってきた。デヴィッドの指摘はそれらの議論へのアドバイスになりそう。
(text : Yoko Nagasaka)