清原果耶インタビュー、映画初主演「作品を愛した」

引用元:日刊スポーツ
清原果耶インタビュー、映画初主演「作品を愛した」

女優清原果耶(18)が、今年秋公開の「宇宙でいちばんあかるい屋根」(藤井道人監督)で映画初主演する。昨年「第32回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」で新人賞を受賞。透明感あふれる演技で若手実力派の呼び声が高いが、いよいよ銀幕でメインを張ることになった。このほど日刊スポーツのインタビューに応じ、作品への思いを静かに、だが力強く語った。

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同作は、作家野中ともそ氏の同名小説が原作。14歳の清原演じるつばめが、キックボードに乗ったファンキーな老婦人“星ばあ”と出会い、一夏の体験で成長する様を描く感動ファンタジー映画だ。

清原は初主演のオファーを受けた感想を「純粋にまた藤井さんと一緒に映画を作れるのがうれしかった」と振り返った。藤井監督とは昨年1月公開の映画「デイアンドナイト」で信頼関係を築いている。「原作や脚本を読んで『どうやって撮るんだろう』って。一番初めに思ったのはそういう感情で、ただただ楽しみで仕方がなかった」。

撮影は昨年8月、主に東京・多摩市、神奈川・秦野市で行われた。藤井監督との二人三脚でつばめを作り上げた。「台本を読んで突っかかったらすぐ藤井さんに聞きに行きましたし、藤井さんも1を聞いたら10以上で返してくださるので、本当に頼りにしてましたし、なりました」。撮影現場は心地よい場所だった。「その時の私の起伏もありますが、監督やスタッフの皆さんが奏でる空気感に一番影響されるので」。

星ばあはつばめに大きな影響を与える存在だが、キャストはまだ明かされていない。しかし、撮影中は星ばあエネルギーに引っ張られた。「星ばあがいるからつばめが頑張れるというのがあって、陰と陽なら陽のイメージが強かった。なので、今思い返してみると切ない、星くずのような人だったなと思います」。

初主演作品を「まだ完成したものを見ていませんが、撮影中に私自身がつばめちゃんから希望や勇気をもらったように、見てくださった方を励ますことができるような作品になっていればいいなと思います」とアピールした。「監督やキャストの皆さんとこれまでかというくらい作品を愛して、追求しまくって作り上げたものになっているので、ぜひお楽しみに待っていてくださればうれしいです」と力強く語った。

今日30日は18歳の誕生日。最高のプレゼントとなったはずだ。 【川田和博】

 藤井監督は清原の起用理由を「清原さんだったらどう演じるかを見てみたかった」と説明した。言葉での説明よりも、清原が感じた役をどう撮るかにこだわった。「チームワークで作り上げました。『デイアンドナイト』で1回会って信頼関係ができたので、心配はありませんでした」。

◆清原果耶(きよはら・かや)2002年(平14)1月30日、大阪府生まれ。14年アミューズオーディションフェス・グランプリを獲得。15年NHK連続テレビ小説「あさが来た」で女優デビュー。17年には映画「3月のライオン」の泣きの演技で注目を集める。18年NHKドラマ10「透明なゆりかご」でドラマ初主演。19年7月NHKBS「蛍草 菜々の剣」で時代劇に初挑戦した。162センチ。