【最年少冠へ】藤井聡太七段 澤田六段破り決勝T進出 タイトル挑戦記録へ夢つなぐ 棋聖戦2次予選決勝

引用元:中日スポーツ
【最年少冠へ】藤井聡太七段 澤田六段破り決勝T進出 タイトル挑戦記録へ夢つなぐ 棋聖戦2次予選決勝

 将棋の高校生棋士・藤井聡太七段(17)は28日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第91期棋聖戦2次予選第6ブロック決勝で澤田真吾六段(28)を87手で破り、決勝トーナメント進出を決めた。

【写真】子どもたちへアドバイスする藤井聡太七段

 盤上は先手・藤井七段が現代角換わり腰掛け銀の最先端の局面に誘導。持ち時間3時間の将棋では珍しく互いに長考の応酬となったが、最後は藤井七段が澤田六段の指し手をとがめる好手を放つと、一気に寄せきった。消費時間は藤井七段2時間49分、澤田六段2時間57分。終局は午後5時21分だった。

 長考合戦となったことについて「どちらを持っても難しい将棋だった」と振り返った藤井七段。「棋聖戦で決勝トーナメントに進むのは初めてなのでうれしい。まだ挑戦を意識する段階ではないが、少しでも勝ち進めるよう頑張っていきたい」と力強く結んだ。

 屋敷伸之九段(47)が持つ最年少タイトル獲得記録(18歳6カ月)更新へ向け、藤井七段に残されているチャンスは4棋戦。今年の棋聖戦、王位戦、王座戦、竜王戦となっている。このうち王位戦に続いて棋聖戦も本戦入りしたことで、視界は着々と開けつつある。なかでもこの棋聖戦は、屋敷九段の最年少タイトル挑戦記録(17歳10カ月)を更新するためのラストチャンスでもある。

 棋聖位は現在、渡辺明三冠(35)が保持している。決勝トーナメントは2次予選の勝ち上がり8人にシードを加えた16人で争われる。渡辺棋聖に挑む五番勝負は6~7月に行われる。