日本橋で弥次喜多コンビと江戸前寿司!『日本橋シアトリカルツアー』体験イベント

引用元:TOKYO HEADLINE WEB
日本橋で弥次喜多コンビと江戸前寿司!『日本橋シアトリカルツアー』体験イベント

 2020年3月からスタートする新感覚の“没入型”街歩きツアー『日本橋シアトリカルツアー』先行体験イベントが24日、日本橋周辺にて行われた。「シアトリカルツアー」とは、松竹が企画・製作する街や建物を舞台に演劇と街歩きが融合した体験型エンターテインメント。十返舎一九の旅行記『東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)』の弥次喜多コンビが現代にタイムスリップしたという設定で、ツアー客と一体となって日本橋の街中で演劇を繰り広げる。

「寿司屋台」では江戸時代の「江戸前寿司」を再現、その大きさにびっくり!

 体験イベントに先立って、本ツアーを担当する松竹・企画開発部の京井勇樹さんは第1弾に日本橋を選んだ理由について「日本橋は昔から日本全国よりひと・もの・ことが集まり、それらの交流によって新たな産業や文化が生み出された街でした。現在は再生計画が進められている中でも、老舗の飲食店や百貨店が軒を連ねるなど、都会にいながら江戸と現代の文化が体験できる街だと思います。そのような演劇の舞台としても歴史や文化の学びとしても特色がある日本橋を、エンターテインメントという形で届けられる魅力があると感じ、この日本橋で第1弾を開催したいと思っています」と力を込めた。

 今回の体験イベントでは60分のダイジェスト版として日本橋案内所、名橋「日本橋」、仲通りに現れる「寿司屋台」、福徳神社を巡った。まずはスタート場所となる、コレド室町の日本橋案内所へ。何が始まるのかワクワクしていると、日本橋の観光ツアーガイド・藤川初音が登場。

 続いて弥次さんこと弥次郎兵衛、喜多さんこと喜多八が登場……と思いきやドンキで揃えた動物コスチュームに身を包むウェーイ系の人物が。初音にシバかれて衣装を脱ぐと、やっと本来の姿の弥次喜多コンビが登場した。ここで1週間前に江戸からタイムスリップした際に弥次さんが江戸時代の記憶を失ってしまったことが判明。弥次さんの記憶を取り戻すべく、江戸にちなんだ日本橋の名所を巡るツアーが始まった。

 日本橋案内所を後にしてから向かうのは名橋「日本橋」。慶長8年(1603年)に誕生した日本橋は、当時は木造の太鼓橋で現在の石造りの二重アーチになったのは明治44年(1911年)のこと。ちなみに「日本橋」の銘板は時の将軍、徳川慶喜公の直筆だというトリビアも。弥次喜多の2人は高速道路が架かっている現代の日本橋に驚きの表情。

 続いて仲通り(コレド1・2の間)に、このツアーのために作られた「寿司屋台」が登場! 江戸時代には、寿司は屋台で食べることが一般的で、現代の約3倍サイズの大きな握り寿司を立ち食いしていたのだという。この「江戸前寿司」を現代に再現するのが日本橋の老舗鮨屋「繁乃鮨」、「蛇の市本店」。

「繁乃鮨」三代目の佐久間一郎さんは「日本橋は昔から歴史や文化がある街なので、松竹さんの歴史・文化のイベントに関してはぜひご協力したいと思いました。我々が昔ながらの寿司を再現して体験できるということで、皆さんと盛り上げて一日滞在型の日本橋にしていきたい」と意気込みを語った。

「蛇の市本店」五代目の寳井英晴さんは今回提供する「江戸前寿司」について「今回握らせていただいたのは今のお寿司の3倍くらいの大きさがあります。シャリも赤酢のシャリで握っていて、今は少なくなってしまったんですけど、江戸時代は赤酢が主に使われていました。ネタはマグロの漬けを選びまして、最初の頃はあまりマグロは使われていませんが、その後マグロが大量に上がって使い道に困った時に、日本橋の蛎殻町の『恵比寿鮨』がマグロを湯引きして醤油に漬け込んで大人気になりました。そこから全国に広まった日本橋発祥のネタなんです」と解説。

 弥次喜多コンビに手渡してもらった「江戸前寿司」は、現代の寿司に比べ明らかにボリュームがある。ほんのり赤みがかったシャリと大きな漬けマグロに大満足!

 いよいよラストとなる福徳神社。弥次さんと喜多さんがあることを巡り対立し、目の前で繰り広げられる迫真の演技に目が釘づけに。気になるエンディングはぜひツアーに参加してお確かめいただきたい。

 このほかにも千疋屋総本店 日本橋本店の旬のカットフルーツをはじめ、山本海苔店 日本橋本店やにんべん 日本橋本店での試食タイム、「熈代勝覧(きだいしょうらん)」の複製絵巻など江戸情緒を満喫できるスポットが演劇とともに楽しめる約120分のコースとなる。新感覚の“没入型”街歩きツアー『日本橋シアトリカルツアー』初回公演は3月7日から、5月末までのチケット販売が公式ホームページでスタートしている。