40周年のDJ KOO“あたたたっ!百裂拳 DJ スクラッチ!”…集大成アルバム

引用元:スポーツ報知
40周年のDJ KOO“あたたたっ!百裂拳 DJ スクラッチ!”…集大成アルバム

 TRFのDJ KOO(58)が、1970年代から2010年代のダンスナンバーを集めたアルバム「オドレーJAPAN!~歴代オドレルJ―POP日本代表~」(3月4日発売)をプロデュースすることになり、このほどスポーツ報知のインタビューに応じた。「これだけのラインアップのダンスアルバムは初めてだと思う」と自信たっぷりに送り出す。

 ピンク・レディーの「渚のシンドバッド」(77年)からDA PUMPの「U.S.A.」(18年)まで38曲をDJ BLUEとセレクト。西城秀樹さんの「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」(79年)、沢田研二(71)の「TOKIO」(80年)はDJ KOOの音楽ルーツの原点と言える楽曲という。

 「楽曲もそうだけど、僕は沢田研二さん、ジュリーが大好きだった。ジュリーに憧れて音楽の世界に入ったところもある。秀樹さんの『YOUNG―』も、まだJポップという言葉がなかった時代に、日本中の全員がこの曲で踊っていた。あと、杏里(『キャッツアイ』83年)さんなんて、奥さんと知り合った頃だったり。僕が20代の最初の頃とか、ディスコでガンガンかけていた曲。令和になって、昭和や平成を振り返るような歌番組があるけど、どれも、その中で絶対に流れるラインアップ。さらに踊れるとなると、こうなる」

 思い入れたっぷりに仕上げた1枚は、自身の青春そのもの。昨年から「青春J―POPプロジェクト」を展開する。

 「ロックは英国、ダンス系は米国ってコンプレックスがある世代だったりするけど、今はJポップもフランスやアジア圏でウェルカム。そういう意味でも今こそJポップ。『2020』で世界中から日本が注目される。日本がアピールできるものだと思う。今はDJで盆踊りするようなイベントもある。昔のJポップが復活してる。Jポップシーンは盛り上がっている」

 昨年は自身も高校時代に熱中したラグビーで日本中が熱狂した。

 「僕もラグビーをやっていたけど、まさかこんなに世界に向けて“ONE TEAM”をアピールできると思っていなかった。お陰で、すごく元気が出たし、大感謝です。W杯のPV(パブリックビューイング)でもDJをやったときも、今回のような選曲。誰もが知っている。『YOUNG―』をかけたりすると、みんなが“ONE TEAM”になりましたね」

 今年は五輪イヤーで、さらなる熱狂が待ち受ける。自身も今年、DJ40周年という節目だ。

 「すごいですよね。40年もやっていると、もう“ポッと出”じゃないですよね(笑い)。僕より年上で現役の人ってなかなかいないと思う」

 2年後には還暦を迎えるが、情熱は衰え知らずだ。

 「全然話が違うけど、7年後に(リニア)新幹線で名古屋まで40分でいけるようになるらしいですね。7年後を考えたときに、自分は65歳。娘も今年が成人式なので、27歳になるけど、まだまだの年頃。自分の還暦も含めて、まだまだチャレンジしていかないといけないと、すごく感じている。今回の作品は、これから長くやっていくための40周年の挑戦の1つ。ほかにも色んなコラボをしていきたい。40周年なんで、40個ぐらい」

 “最KOO”の一年にするべく、今作の発売タイミングでも様々なイベントも企画中という。

 「僕はもちろんDJとして回すけど、レジェンドの人がブースに入ってDJをやって欲しかったりする。例えば小林克也さんとか。あと希望ですけど、細野(晴臣=YMO)さんとか。そういう人にオファーするのも『挑戦』ですよね。そういう方と競演できたらうれしいですよね。沢田研二さん、出てくれないですかね…。これまでいろんな芸能界の方々にお会いしたけど、いまだかつてお会いしたことがない。あと、美輪明宏さんと。会いたいですねぇ。このアルバムには、そういう世代の人たちも絶対に知っている曲がいっぱい入っていますから」

 ジャケットは「北斗の拳」の原哲夫氏が描き下ろした。完成は今後ながら、原氏は「今回のオファーを受けてDJ KOO さんのキテレツなファッションと、僕の描き出す世紀末の世界観とのマッチングがアイズオープニングでした。世紀末のダンスフロアーでプレイイングする屈強なDJ KOOさんが浮かび、トランスフォーミングしたDJ KOOさんを描き下ろしました。名付けて『あたたたっ!百裂拳 DJ スクラッチ!』」とコメントを寄せた。

 「まだラフで、これですよ。昔は“ジャケ買い”とかもあった。今回、ジャケットでもインパクトを出したいという話をする中で『DJプレイをやっている姿がケンシロウの姿のイメージあるね』って。ダメもとでお願いしたら引き受けてくれた。百裂拳ですよ。これはめちゃめちゃうれしかったですよ。実際、自分も脱ぐとこんな感じですから。鍛えてますから」

 2022年に還暦、その翌年はTRFとしてデビュー30周年だ。

 「やっぱり新幹線の話じゃないけど、もう1回鍛えないと、と思って。TRFの30周年のときは、SAMよりは、ちょっとしっかりした体を作っておきたい。“健KOO第一”ですから」 報知新聞社