快勝こそがファンサービス 瀬戸熊直樹、個人スコア首位「一打一打に魂込めて」/麻雀・Mリーグ

引用元:AbemaTIMES

 大和証券Mリーグ2019・12月3日の1回戦で、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が個人5勝目、チーム9勝目を挙げた。このトップで瀬戸熊は個人スコアを+243.7とし、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)という双璧のレジェンドを抜いて首位に立った。

【映像】瀬戸熊直樹、快勝で個人首位に!(第1試合)

 「一打一打に魂を込めて、今日も暴れさせていただきます」とは、2019TEAM RAIDENポスターにある瀬戸熊の言葉だ。この日はパブリックビューイング拡大版「プレミアムナイト」も開催され、会場となった東京・EXシアターには、北は北海道から南は福岡県まで約900人の麻雀ファンが集結。TEAM雷電の物販コーナーには、この新ポスターがお披露目されていた。「ファンの方の温かい声援を受け、特に今日はいい試合をして、満足して帰っていただこうと思っていた」と瀬戸熊はチームカラーのフェイスペインティングで登場し、一打一打に集中した。

 対局者は起家から赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、瀬戸熊、EX風林火山・勝又健志(連盟)と各チーム、エース級の実力者たちが顔を揃えていた。

 瀬戸熊は東2局1本場、リーチ・一発・ツモ・七対子・裏ドラ2で1万2000点(+300点)という跳満スタートを決めた。解説の土田浩翔(最高位戦)も「そもそも雷電は打点力のあるチーム。今後上昇してくるであろう兆候を持っているわけですよ」と順位点ではなく素点を稼げる底力こそが、最終的に勝敗を左右すると分析した。

 続く東3局の親番で5800点(+供託1000点)を加点した後、東3局1本場では勝又からの先制リーチにひるむことなく、国士無双へ一直線。この局は勝又が多井からアガったため、瀬戸熊の国士無双はイーシャンテンで終わったが、役満成就を期待した会場のボルテージを一気にヒートアップさせた。

 そのまま逃げ切っての5勝目を「相手も強いんでニの矢、三の矢は出せなかったですね」と振り返ったが、個人スコア+247.3ポイントで首位に立ったことを知ると「あまり気にしないほうなんですけど、今日は嬉しいですね」とファンに勝利という最高のプレゼントを届けられたことで相好を崩した。そして「この熱気が外へ外へとつながれば、麻雀界は明るくなると思いますので、僕らも常にいい麻雀を打って、みなさんを喜ばせられるような試合をしたい」とさらなる飛躍を誓った。

 勝っても負けても威風堂々。瀬戸熊は日頃からファンとの接し方やブログでの発信など、派手なパフォーマンスやトークではなく、誠実な対応をし続けている。この日もファン900人が集まったプレミアムナイト開催日で、エース級の対戦ながら「瀬戸熊、強し」を印象づける、見事な勝ちっぷりだった。【福山純生(雀聖アワー)】