“令和最初”『サラリーマン川柳』優秀100句が決定 ラグビー用語交えた作品も多数入選

引用元:オリコン
“令和最初”『サラリーマン川柳』優秀100句が決定 ラグビー用語交えた作品も多数入選

 第一生命保険は23日、2019年9月から10月にかけて、全国の幅広い世代を対象とした、第33回『第一生命サラリーマン川柳コンクール』を実施。「我が家では 最強スクラム 妻・娘」「お小遣い 値上げトライも 逆ジャッカル」など、昨年、一大旋風を巻き起こしたラグビーワールドカップのラグビー用語を使用した「家庭」や「職場」での悲哀を詠んだ句など優秀100句が決定した。

【画像】『サラリーマン川柳コンクール』過去10年の第1位作品

 日本中が熱狂したラグビーブームはサラ川にも波及。優秀100句には、2019年の流行語「ONE TEAM」や「トライ」などのラグビー用語を使って「家庭」や「職場」での悲哀を詠んだ句が数多く入選。そのほか、昨年10月、キャッシュレス決済によるポイント還元事業がスタートし、「○○ペイ」などの特徴的なフレーズが使われた作品も多く入選。作品からは、キャッシュレス決済に挑戦するも、その波に乗り切れないサラリーマンの苦労が伺えるものも見られた。

 「老後2000万円」「定年延長」を嘆くサラリーマンたち。令和元年は、「老後2000 万円問題」が大きな話題となったが、人生100年時代と言われる昨今、資産形成がますます重要なテーマになりつつある。定年延長の話題と合わせて「定年や 辞めるに辞めれぬ 2000万」「還暦は ゴールじゃなくて 通過点」といった川柳からは、老後への不安や定年延長への哀情がよみとれた。

 また、2020年には、国民のおよそ3人に1人が65歳以上となる見込みで、少子高齢化の日本にとって、高齢者の働きがより重要に。足元では65歳以上の非正規雇用者の伸びが顕著な中、2020年4月には「同一労働同一賃金」が導入され、高齢者の働き方もますます変わっていくことといえる。

 そして、「働き方改革」の本格始動で、AIを活用した業務効率化にも期待。2019年4月より働き方改革関連法案が施行され、本格的に改革への取組みがスタート。入選句でもテレワークや時短など、働き方に関連する句が多数入選した。また、令和元年は、経理・決算を効率化する会計ソフト会社や、名刺をデータ化して管理する会社などが上場し、世間で業務効率化に対する意識が高まる一方、入選句からは、AIの活用や会議数削減が上手くいかない、などの悩みが聞こえてきた。

 今年は、20代限定企画の写真を選んで一句詠む「#フォトサラ」では、若者独自の目線で詠まれた作品が多数集まり、昨年度に続き実施した地元にちなんだ川柳を詠む「地元サラ川(ジモサラ)」にも多くの作品が寄せられ、応募総数は3年ぶりに5万句(5万3194句)を突破した。

 きょう23日より、全国優秀100句の中から令和最初のサラリーマン川柳コンクールベスト10を決める投票を実施(3月16日投票締切)。5月下旬にベスト10を発表する。