AAA活動休止発表で“シンボル”を失うエイベックスの痛手

AAA活動休止発表で“シンボル”を失うエイベックスの痛手

 2020年いっぱいでの活動休止を発表した5人組ダンス&ボーカルグループのAAA(トリプルエー)。メンバーの西島隆弘(33)は、〈煮詰まり過ぎた僕らの『AAA』に対する『思い』を少し休ませてください。〉と、ファンに向けて心情を吐露している。

「デビュー15周年という節目をもって、いったん距離を置くことを決めたようです。16年あたりからメンバー間では、活動休止や解散について話し合っていたと明かしています。まあ、10周年からの5年間は、本当に波乱含みでしたからね」(スポーツ紙記者)

 17年には女性メンバーの伊藤千晃(33)が結婚&妊娠のためグループを離脱。19年にはリーダーの浦田直也(37)が女性への暴行で逮捕され、脱退した。

 そんな危機的な状況でも、グループの人気は衰えることはなかった。17年からは毎年4大ドームツアーを実施。並行するようにメンバーのソロ活動も活発化させていた。

「西島は映画やドラマなど役者としてのキャリアを積み重ねてきましたし、ソロでも日本人男性ソロアーティストしては最年少で4大ドームツアーを成功させています。また、日高光啓は“SKY―HI”の名前でラッパーとして活躍。その他のメンバーも十分、ソロで活躍できる実力の持ち主なだけに、AAAの活動が“足かせ”と感じていたのかもしれませんね」(音楽関係者)

 所属レーベルのエイベックスといえば、昨年は沢尻エリカ(33)が薬物事件で逮捕。また、会長である松浦勝人氏がツイッターで小室哲哉氏への愚痴を発信したことも話題になった。

 新年早々には浜崎あゆみが“未婚の母”で出産していたことが発表されるなど、何かと話題を提供してきた。そこにきてのAAAの活動休止は、事務所にとって大きな痛手に違いない。

■四大ドームツアーは常に満杯

「確かに、4大ドームを満杯にするくらいですから、活動休止に伴う経済的ダメージは大きいでしょう。でも、それ以上に彼らはまさにエイベックスを象徴するグループだったんですよ。というのは、彼らの多くは事務所が運営するエイベックス・アーティストアカデミーの出身者。歌にダンスと、まさにアカデミーの教えを体現したシンボルそのもので現在もレッスン生たちは彼らのようになりたいと思って練習を積み重ねているんです。AAAというグループ名は“Attack All Around”の頭文字を取ったことになっていますが、エイベックス・アーティストアカデミーの頭文字でもありますからね。アカデミーの広告塔であり生徒たちの目標が活動しなくなるというのは、経済的なもの以上に失うものは大きいと思いますよ」(芸能ジャーナリストの山田圭氏)

 エンタメ業界に確固たる地位を築いたエイベックス。果たして20年は、どんな年になるのだろうか――。