片岡仁左衛門が太宰府天満宮で成功祈願 「自分の宿命」と解釈…菅原道真に挑む

引用元:中日スポーツ
片岡仁左衛門が太宰府天満宮で成功祈願 「自分の宿命」と解釈…菅原道真に挑む

 歌舞伎俳優の片岡仁左衛門(75)が、2月の東京・歌舞伎座公演で父の十三代目片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言「菅原伝授手習鑑」の「筆法伝授」「道明寺」を上演することになり15日、福岡県の太宰府天満宮で成功を祈願した。

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 菅丞相(菅原道真)を当たり役とした父は「神品」とたたえられた。それを引き継ぎ、初演から25年、6度目の上演になる。成功祈願も6回目。小雨も上がり、「父が大変大切にしていた役を務めさせていただく幸せをかみしめております。清めの雨になって、本当に身も心も洗われた感じ。『気』を感じます。祝詞を聞いている間、理由は分からないけど涙が出てくる。こういう役は、ほかにありませんね」。

 平安時代、右大臣から太宰府に流罪となり、後に学問の神様となった菅丞相の悲劇を演じる。当初は無念の気持ちもあったが、演じるうちに「自分の宿命」と解釈するようになったという。「見えを切るわけでもなく、拍手が来るセリフがあるわけでもない。内面からもっていかないと」。

 長男の孝太郎(51)、孫の千之助(19)と、この演目では初めての三代共演。公演中は、これも恒例の「肉絶ち」して臨む。奉納の絵馬には「神心我遵」と書いた。公演は2月2~26日。