“ポケモンリストラ”で炎上、愛情溢れる『初代151匹』イラストに見る「ポケモンは共通言語」

引用元:オリコン
“ポケモンリストラ”で炎上、愛情溢れる『初代151匹』イラストに見る「ポケモンは共通言語」

 『ポケモン』は1996年2月27日に発売されたゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター 赤・緑』以降多くの関連作品を展開。「ピカチュウ」などお気に入りのかわいいポケモンを育成し、しかも進化するというシステムが画期的で、関連ゲームの累計出荷数は全世界で3億4600万本以上(2019年9月末時点)となっている。アニメ版は97年4月1日よりテレビ東京系列にて放送。数日前にもポケモン映画23作目となる『劇場版ポケットモンスター ココ』(7月10日公開)が発表され話題になったばかり。また、多彩なグッズ展開ほか、スマホ向け位置情報ゲーム『ポケモンGO』なども世界的人気を誇っている。

【初代151匹イラスト】“ポケモン数え歌”と一緒に答え合わせ!てか、このイラスト合ってる…!?

■新作では890種のポケモンのうち半分が未登場、「推しポケモンリストラ」への批判も

 昨年11月15日には、3年ぶりとなるシリーズ完全新作『ポケットモンスター ソード・シールド(以降、剣盾)』が発売。Nintendo Switchソフト史上最速・最多となる初週世界販売本数600万本を突破するなど、その人気ぶりを改めて証明した。

 一方で、世界的な人気作ゆえの批判も生まれた。それは、『剣盾』に登場するポケモンの数がおよそ400匹であり、これまで同シリーズに登場した890種類の約半数のポケモンが本作に登場しないことが原因だった。その中には第1世代の“御三家”として初期から使えるフシギダネ、ゼニガメのほか、アニメにもよく登場しいたポッポ、プリンやミュウツーなど人気ポケモンたちがリストラ対象に。また、16年に公式で行われた『ポケモン総選挙』1位のゲッコウガ、2位のアルセウスも登場しないことがファンの間で話題となった。

 ポケモンは自分の手で育てて進化させるだけに“愛着”が生まれ、まるで“我が子”のように愛でるファンも多い。思い入れが強いがゆえの「推しポケモンリストラ」への批判がSNSでは見られた。その点について『剣盾』プロデューサーの増田順一氏は、『ファミ通.com』のインタビューにて「グラフィックをハードの変化に適応したクオリティにすることのほか、バトルの面でも、新たな個性を持ったポケモンを活躍させることや相性のバランス調整をすることが非常に困難になりました。今回の決断の理由にはそうした事情があり、これから先の作品ではすべてのポケモンを登場させるのは難しいという決断に至ったのです」と明かした。

 制作サイドとしても800匹以上ともなればその作業は膨大。“出してたくても出せない”のが現実のようだ。そして、推しポケモンへの愛情を持つファンがいる一方で、新作ならばと新ポケモンの登場を望むファンもいる。まさに、注目されている長期タイトルならではの宿命が浮き彫りになった。

 この『ポケモンリストラ問題』がSNSを賑わせた昨年末、漫画家の大沖氏が「初代なら完璧に描けるよ」と『ポケモン 赤・緑』に登場した151匹を描いたイラストをTwitterに掲載。ポケモンファンの心を癒し話題となった。そのイラストは、自身の記憶だけを頼りに、ポケモンの“数え歌”として知られる「ポケモン言えるかな?」の順に151匹を描いた力作。完璧に描かれたピカチューのほか、微妙に間違っていたり、こんなポケモンいたっけ?という謎絵があったり…ふわっとしたユルさの中に“カオス”が垣間見えるイラストがネットをざわつかせた。