片平里菜 アルバム制作で感じた“変われない自分”の変化

引用元:TOKYO FM+
片平里菜 アルバム制作で感じた“変われない自分”の変化

片平里菜さんが、1月9日(木)放送のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」にゲスト出演。1月15日(水)発売のニューアルバム『一年中』について、パーソナリティ・とーやま校長の質問に答えました。その前編。とーやま校長:本日の生放送教室に……は!

片平:片平里菜です。ただいま!

とーやま校長:お帰りなさい! でも久しぶりだよね?

片平:そうですね。毎年来ているつもりだったけど、来てなかった(笑)。

とーやま校長:手元の情報によると、ここに来てくれたのは2016年8月以来だって。3年半ぶりくらい? うわ!

片平:そうですね……ちょいちょい会っていた感じがするんですけど。

とーやま校長:2019年の未確認フェスティバルに、サプライズでライブをしに来てくれたのが8月でしょ? それ以降にも、新宿2丁目で会ったよね?(笑)。

片平:ありましたね(笑)。だから、そんなに空いた感覚はないですね。

とーやま校長:里菜ちゃんとSCHOOL OF LOCK! との出会いは、2011年だから……。

片平:9年前だ!

とーやま校長:9年前の閃光ライオットで、1万組とか応募があった中のファイナリストに選ばれて、(会場は)日比谷の野音だったよね?

片平:そうですね。

とーやま校長:あれから9年だって! あのときは19歳?

片平:19歳です。いま、27歳になりました。

とーやま校長:あら!

片平:お・と・な!(笑)。

とーやま校長:でも全然変わらないよね。曲とかも……芯は変わらないでしょ?

片平:変わらないところは、変わらないかもしれないですね。とーやま校長:(デビュー前に地元の)福島の駅前で弾き語りをやっていたときから、いろんなことがあって2020年にたどり着いて、(1月15日に)『一年中』というアルバムを出されますけど……。

片平:そうですね。福島の路上ライブで、“誰でもいいから聴いてほしい”、“立ち止まって聴いてほしい”と思っていた気持ちは原動力ですね。いまに繋がっていると思うし……でもそこから、ただ歌いたいだけではだめなんだなって気づいたんです。届ける人がいてその人たちに感謝できて、じゃあどういう歌を作ればいいんだろう? って考えながら……もっと変わらなきゃいけない自分もいっぱいいたりして。でもなかなか変われなくて、みたいな。

とーやま校長:うん。なかなか変われないのは、なんでだと思う?

片平:そうですね……1人がきっと楽なんです。閃光ライオットでも、弾き語りで1人でステージに上がったし。それが強みでもあったけど、1人でしか自分の気持ちが伝えられないという弱さもあって。自分だけじゃなくて、スタッフさんがいたりファンの方がいてくれたり、バンドを背負ったときに……自分以外の誰かがいると、自分がちっちゃくなっちゃう感じがするんです。周りに気を使っちゃったりとか。

とーやま校長:へぇ~……。

片平:周りに人がいる中でも、自分の意見がちゃんと言えるとか……そういう強さを、いまだにちゃんと持てていなかったりします。

とーやま校長:でも、今回のアルバムだけじゃないのかな? 作詞作曲のクレジットが……例えば、ある曲は2人で作られていたり、3人で作られている曲もあるでしょ。

片平:それは、今回初めてだったんです。今までは、“0から1”のクリエイティブな部分は、弾き語りでデモを仕上げて、そこからアレンジをしてもらうことが多かったんです。でも今回は、“0から1”を一緒に作って、歌詞も一緒に考えてもらうこともあったりとか、全部変えていこうと思って作っていました。

とーやま校長:例えば、1曲目の「デザート」は作詞作曲・片平里菜だけど……。

片平:それは、今まで通りに作った曲です。

とーやま校長:でも2曲目の「冬の魔法」は、作曲が里菜ちゃんと渡辺拓也さん……。

片平:そうですね。

とーやま校長:これはどうしているの?

片平:まずトラックを“こんな感じ”というイメージで先に作ってもらって、その場で私が仮で“ふんふんふん♪”とメロディを乗っけて、“このメロディいいね。切り取って使おうよ”という感じで広げていって、そこに歌詞をはめていく、みたいなやり方をしたり……。

とーやま校長:でも、“ずっと1人がいい”って思っていた人が、こういう作業をしていくって……。

片平:なんか、恥ずかしいんですよね。ちょっと“かっこつけ”なので、未完成なものを人に見られる、みたいなことが恥ずかしいし恐くて。でもそうも言ってられないじゃないですか、一緒に曲を作るってなると。だから、そこはすごく変わりましたね。