2020年将棋界がスタート 東西で指し初め式

引用元:スポーツ報知
2020年将棋界がスタート 東西で指し初め式

 将棋界の新春恒例行事「指し初め式」が6日、東西の将棋会館で行われ、東京・将棋会館では木村一基王位(46)、羽生善治九段(49)ら、大阪・関西将棋会館では豊島将之竜王・名人(29)、里見香奈女流名人(27)=清麗、女流王位、倉敷藤花=ら多数の棋士、関係者が姿を見せた。

 年始に一年の幸福や健闘を祈念し、一局の将棋を棋士や関係者らが一手ずつ指し継いでいく伝統行事。東京では式に先立ち、将棋会館(東京都渋谷区)前にある鳩森八幡神社で「将棋堂祈願祭」も行われ、ファンも参列した。

 高さ1・2メートルに及ぶ巨大な駒を参拝する祈願祭が終わると、日本将棋連盟会長・佐藤康光九段(50)があいさつ。「昨年は防衛が少なく、タイトルホルダーの入れ替わりが多かった1年でした。女流も含めて6人のタイトルホルダーのうち5人が複数冠で(8大タイトルを8人で分け合った)一昨年とはまったく異なる状況です。今年も一局一局、一人一人の棋士・女流棋士に注文していただけたらと思います」。今年は五輪イヤーだけに「将棋連盟として伝統文化を伝え、国立競技場もある千駄ヶ谷地域の盛り上がりの一助になりたいです」とあいさつした。

 その後、将棋会館の特別対局室で行われた指し初め式には、将棋連盟子供スクールの児童らも参加。普段は緊張感に満ちた対局室に笑顔と笑い声が広がった。棋士側が上座、関係者側が下座で一手ずつ指し継いでいく。王手をする前に終えるのが慣例となっている。 報知新聞社