SUPER JUNIORの「SUPER SHOW」が”唯一無二のコンサート”たる所以

SUPER JUNIORの「SUPER SHOW」が

2008年に幕を上げ、今では全世界の主要都市で開催されているSUPER JUNIORの魅力が詰まった単独ツアー「SUPER SHOW」シリーズ。その日本公演「SUPER JUNIOR WORLD TOUR “SUPER SHOW 8:INFINITE TIME” in JAPAN」が、11月2日のさいたまスーパーアリーナ3Daysからスタートした。

【写真を見る】やはり完成度が高かったアニバーサリーイヤーの「SUPER SHOW」

前回の「SUPER SHOW 7」では不在だった最年少メンバーのキュヒョンが5月にカムバックし、ついに”完全体”の姿となって挑んだ今ツアー(ヒチョルは健康上の理由で不参加)。キュヒョンの「ただいまー!!」の声に、会場のE.L.F(エルフ・SUPER JUNIORのファン)も、もちろん「おかえりー!!」と応え、そこから3時間半にわたってSUPER JUNIORとE.L.Fとの愛に満ちたライブが繰り広げられていった。

デビュー15周年に突入する”アニバーサリーイヤー”に開催される今回の「SUPER SHOW 8」。しかもSUPER JUNIOR初のアリーナツアーということで、いつもより近くで彼らに会えるプレミア感に客席は大興奮。過去のドームライブはスケール感たっぷりのステージに胸躍らされたが、アリーナでも人数の強みを生かしたダイナミックなパフォーマンスは格別だ。メンバーひとりひとりが全力で客席を盛り上げる曲ではすさまじい一体感が生まれ、どんな会場でも柔軟に演出を変え、そこにしかない熱狂を作り出していく手腕はさすがだ。

10月14日に韓国でリリースされたばかりのアルバム『Time Slip』収録曲「I Think I」の日本語バージョンも、さいたまでは生で初披露。アダルトな色気と迫力の群舞に酔わされた人も多かったことだろう。韓国での最新活動曲「SUPER Clap」の日本初パフォーマンスも大いに盛り上がった。

そして今ツアーは、「SUPER SHOW 7」に引き続きウニョクがステージ演出、シンドンが映像演出を担当。メンバー目線で作り上げられるステージだからこそ、そこにはE.L.Fへの想いがこれでもかというほど詰まっている。本編中のムービーや楽曲前のVTRでは、ツアーに同行できないヒチョルも参加していたり、シンドンのセンスが光る抱腹絶倒の面白シーンが満載。ステージ演出は、ライブでおなじみの鉄板曲にまた新たな仕掛けと工夫を凝らし、新鮮かつエキサイティングな驚きを与える。

一方で「SUPER SHOW」のリピーターなら分かるお決まりの演出もバッチリ押さえ、その瞬間、会場の温度は一気に上昇。クール、ポップ、キュート、アダルト…と、すでに幅広い楽曲とパフォーマンス力を備えるSUPER JUNIORだが、それらを最大限に料理し、全身全霊でE.L.Fを楽しませる姿勢こそ、「SUPER SHOW」シリーズが唯一無二のコンサートブランドと言わしめる所以なのだと思う。

「SUPER SHOW 8」は今後、2月に大阪と福岡を回り、3月にはファイナルとして再びさいたまスーパーアリーナでの2Days公演が決定。日本公演ならではの演出にソウル公演オリジナルセットリストを組み合わせた、スペシャルかつパワーアップしたステージが期待される。再び彼らに会える日が今から待ちきれない。

文=川倉由起子 HOMINIS