令和2年は“るろ剣イヤー”! ついに迎える最終章 小岩井宏悦P「とにかく観て驚いてほしい」

令和2年は“るろ剣イヤー”! ついに迎える最終章 小岩井宏悦P「とにかく観て驚いてほしい」

 令和2年を迎えた日本。夏にはなんといっても世紀のビッグイベント・東京オリンピックが控える。そんな中、時期を同じくして、邦画屈指のアクション大作『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』が満を持して2作連続で公開される。4月にはマンガ『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の誕生25周年を記念した展覧会「るろうに剣心展」の初開催も決定しており、今年は“るろ剣イヤー”でもある。いよいよヴェールを脱ぐ最終章は、果たしてどのような結末を迎えるのか。シリーズを手掛けてきた小岩井宏悦プロデューサーに手応えを聞いた。

【写真】『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』フォトギャラリー

 『るろうに剣心 最終章 The Final』では、志々雄真実との死闘を終え、神谷道場で平和に暮らしていた剣心たちに再び危機が訪れ、シリーズ最恐の敵・縁(えにし)との因縁の戦いへと展開。そして、映画はこれまで語られることのなかった剣心の壮絶な過去を描く『るろうに剣心 最終章 The Beginning』へと続いていく。

――2020年夏、最終章がいよいよ2作連続で公開されます。しかし、東京オリンピックも同じ時期に開催です。話題性を考えたときに、同時期の公開を避けるという選択肢もあったかと思いますが、あえて夏に公開をぶつけた狙いは?

小岩井P:2020年オリンピックイヤーの夏に公開できるということを、大変誇りに思っています。明治という新しい時代を作るために戦った維新の志士たちと、日の丸を背負って戦うオリンピックアスリートたちの姿が被り、お客さんの鑑賞意欲にもつながると信じています。

 訪日外国人にも観てもらえるチャンスでもありますし、昨年、平成から令和に元号が代わり、まさに江戸時代から「明治」に変わった時代感もシンクロして、どこか運命的なタイミングだと思っています。

――『The Beginning』は、アニメの「追憶編」にあたります。「追憶編」は、剣心の十字傷のカギを握る女性・雪代巴との出会い、そして逆刃刀を持つ前の暗殺者時代の剣心を描き、異色の映像と演出で非常に高い人気を誇っている作品です。実写化することへの重圧はありましたか?

小岩井P:「剣心と巴の物語を描く」というのは、剣心という人間を描くために第1作目から必ず出て来たアイデアで、「ようやっとその時が来た」という喜びの方が大きく重圧はありませんでした。

 『The Beginning』は、 時代背景や剣心の背負っているものも違いますが、「他人のために生きる」というシリーズに通底するテーマは同じです。剣心が持つのは逆刃刀ではなく真剣なので、アクションもより生々しく、よりパワフルになっており、「るろうに剣心」としてのスピリットは同じです。

――実写『るろうに剣心』は、アクションも大きな見どころとなっています。今回新たに剣心役の佐藤健さんをはじめ、役者さんたちが挑戦されたことはありますか?

小岩井P:アクションチームや健くん始め俳優部は、常に「前作を超える」をテーマにしており、今回もまたすべてが新たな挑戦でした。とにかく観て驚いてほしいです!

――2作品の出来栄えについて、自信のほどをズバリ教えてください。

小岩井P:長きにわたって人気を誇ったコミック『るろうに剣心』のメインエピソード「東京編」「志々雄編」「人誅編」をすべて実写映像化し、その前日譚となる「追憶編」までも描くことができました。

 ここまで原作コミックをリスペクトした実写化映画は初めてですし、何より「緋村剣心」と言うキャラクターを描き切ったという自信があります。

 また、これまでの全作品を同じキャスト、スタッフで作ってきたと言うのは我々にとっての最大の財産で、作品を追うごとに我々の中に『るろうに剣心』スピリットと撮影のノウハウが蓄積して今回の『最終章 The Final/The Beginning』に結実しています。

 しかも今回は、“抜刀斎時代の剣心の非道(The beginning)”と、15年の時を経て、そのすべてに決着を付けなくてはいけない“剣心の壮絶な最後(The Final)”という「時を隔ての二部作」という邦画初の試みですから、面白くないはずがありません。ぜひご期待ください。

 映画『るろうに剣心 最終章 The Final』は7月3日より、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は8月7日より全国公開。