米EWが選ぶ2010年代のノンフィクション書籍ベスト10

引用元:映画.com
米EWが選ぶ2010年代のノンフィクション書籍ベスト10

 [映画.com ニュース]米EWが、2010年代に発売されたノンフィクション書籍のなかからベスト10を選出した。

 1位は、父から息子への手紙という形でアメリカの人種差別問題を描いたアフリカ系アメリカ人作家タナハシ・コーツの「世界と僕のあいだに」(2015)。同書で全米図書賞を受賞し、ピュリッツァー賞ファイナリストに選出されたコーツは、マーベルのコミック「ブラックパンサー」シリーズを執筆しているほか、「ブラックパンサー」のライアン・クーグラー監督、マイケル・B・ジョーダン主演の新作「Wrong Answer(原題)」の脚本を執筆している。

 2位は、歌手・詩人のパティ・スミスの回想録「ジャスト・キッズ」(2010)。全米図書賞を受賞した同書は、スミスと写真家ロバート・メイプルソープ(1989年にエイズで死去)の出会いと別れを中心に、60?70年代のニューヨークでさまざまなアーティストと交流したスミスの青春の日々が綴られている。

 また、5位にはマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ共演で映画化が決まっている、デビッド・グラン著「花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」 (2017)が選出された。1920年代の米オクラホマで裕福な先住民オセージ族とその関係者が次々と不審死した、石油利権と人種差別が絡みあう残虐な実話に焦点を当てた作品で、映画は2020年3月にクランクインが予定されている。

 米EWが選んだ2010年代のノンフィクション書籍ベスト10は以下の通り。

1. 「世界と僕のあいだに」タナハシ・コーツ著
2. 「ジャスト・キッズ」パティ・スミス著
3. 「いつまでも美しく インド・ムンバイのスラムに生きる人びと」キャサリン・ブー著
4. 「いま、希望を語ろう 末期がんの若き医師が家族と見つけた「生きる意味」」ポール・カラニシ著
5. 「花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」 デビッド・グラン
6. 「Say Nothing」パトリック・ラーデン・キーフ著
7. 「不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生」レベッカ・スクルート著
8. 「The Recovering」レスリー・ジェイミソン著
9. 「綻びゆくアメリカ 歴史の転換点に生きる人々の物語」ジョージ・パッカー著
10. 「How to Survive a Plague」デビッド・フランス著