ドラマ「きのう何食べた?」が私たちに残したもの

引用元:ELLE ONLINE
ドラマ「きのう何食べた?」が私たちに残したもの

2019年もっとも社会に影響を与え、キャスティング含め大絶賛されたドラマ「きのう何食べた?」。ドラマ放映中もおしゃべりを「エル・オンライン」で繰り広げた映画ライター・PeachesさんとエディターKeiichiが「何食べ」から受け取ったものについて勝手に大盛り上がり。再び、語りつくします。 ドラマ「きのう何食べた?」が私たちに残したもの (C)「きのう何食べた?」製作委員会

カップルは能動的に維持していくべき

Peaches(以下P): 「きのう何食べた?」の素晴らしいところは、気づきを与えてくれたこと。私、ケンジ(矢吹賢二)の嫉妬に共感したの! 小日向さんと二人っきりで会わないでほしいって迫るシーン。なんでこんなに私、ケンジの気持ちがわかるんだろうっていうくらい胸キュンだった。

Keiichi(以下K): 「嫌ったりしないよ!」ですね。

P: 女子の夢ですよあれは。以前の彼との間で自分も浮気をしたことがあるからこそ、シロさん(筧史朗)もするかもしれないと疑ってしまう自分がイヤなんだけど、止められないの。

K:  だから身勝手とわかりつつ会わないでってお願いしちゃう。

P: あれね、女性にも自分だって浮気したい気持ちはあるよなあって気づかせてくれたの。その経験を認めて初めて浮気がカップルの間にどれだけ悪影響を及ぼすかがわかる。だからその前に予防しておきたいという気持ちが出てくるってところに説得力があった。 ドラマ「きのう何食べた?」が私たちに残したもの (写真)史朗の母・久栄(左)。第4話より  (C)「きのう何食べた?」製作委員会 K: あのエピソードは秀逸ですよね。関係性を能動的に維持していくってこういうことなんだなと思いました。男女だとなんやかんや結婚という枠組みが関係性を下支えしてくれているのかがわかります。

P: あと、シロさんがケンジをご両親に紹介する会があったじゃない?

K:  第8話ですね!

P: ヘテロの女性が紹介されるときですら敷居が高いのに、結局同性愛者だとまず紹介する側の親御さんがセクシュアリティを理解していない限り紹介することすらできないんだということに気づかせてくれるの。まず自分が自分であることを親に証明してからじゃないといけないんだって。

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