たけしら大御所泣いた!竹内まりやはサプライズ“夫婦共演”/紅白

 「第70回NHK紅白歌合戦」が31日、東京・渋谷のNHKホールで行われ、特別企画枠でタレントのビートたけし(72)とシンガーソングライター、竹内まりや(64)が初出場した。たけしが代表曲「浅草キッド」を涙を浮かべながら熱唱すれば、まりやは大切な人へ向けた「いのちの歌」の絶唱で観衆の涙腺を刺激し、映像では夫の山下達郎(66)と写真で“夫婦共演”のサプライズも。レジェンドたちが感涙で盛り上げた令和初の紅白は白組が勝利。通算成績は39勝31敗となった。

 昭和、平成と駆け抜けた大御所芸人と永遠の歌姫が五輪イヤーの“前夜祭”を盛り上げた。

 たけしは午後10時過ぎ、自身の原点となるツービート時代の映像が流れた後、キタノブルーを思わせる青い照明に彩られたステージに登場。一礼するとアコースティックギターのメロディーに合わせて「浅草キッド」を熱唱。東京・浅草で自身が駆け出しの芸人だった頃の貧乏暮らしや夢を書き下ろした切ないバラードで魅了した。

 前半戦で坂本冬美(52)の歌唱前には紋付きはかま姿で登場し、「紅白といえば曲紹介のときに、司会の加山雄三さんが少年隊の『仮面舞踏会』を思い切り『仮面ライダー!!』と叫んでしまったことや…」などと過去の爆笑秘話を羅列して爆笑を誘ったが、歌手としての場面では笑いやボケは一切なし。

 ただ一点を見つめたまま抑揚をつけて歌い上げ、間奏では感極まった表情で涙を浮かべて目をしばたたかせる場面も。最後は潤んだ瞳で一礼し、視聴者の感動を呼び込んだ。

 たけし登場から約30分後、緑のワンピース姿のまりやがNHKのスタジオから生中継で登場。デビューから40年の軌跡を振り返る映像には夫で歌手の山下達郎と一緒に写った写真もあり、夫婦で“紅白初共演”するサプライズでわかせた。

 穏やかな笑みを浮かべながら、「いのちの歌」を圧巻の歌唱力で聴かせたまりやは、左手で胸を押さえた後、両手を組んで祈りを捧げるポーズ。

 スタジオで見守った紅組司会の綾瀬はるか(34)が「生で聴けてうれしかったです」と目を潤ませると、まりやは「生で緊張しましたけども、この歌に込めた思いが全国の皆さんに届けばいいなと歌わせていただきました」とにっこり。

 「令和という時代が皆さまにとって素晴らしい時代になることを祈ります」と語ると、綾瀬と握手を交わして静かに舞台袖に消えていった。