Foorin「パプリカ」がレコード大賞 労働基準法の規定で表彰式には電話“出演”  9歳・ちせは史上最年少記録

引用元:中日スポーツ
Foorin「パプリカ」がレコード大賞 労働基準法の規定で表彰式には電話“出演”  9歳・ちせは史上最年少記録

 「第61回日本レコード大賞」の最終選考会が30日、東京都渋谷区の新国立劇場で行われ、10組の優秀作品賞の中から平均年齢11・2歳の5人組ユニット「Foorin(フーリン)」が「パプリカ」で大賞に選ばれ、ちせ(9)は史上最年少記録となった。また、最優秀新人賞には女性アイドルグループ「BEYOOOOONDS」が選ばれた。

【写真】#Matt化

 「最初はグー」と会場に明るい声を響かせ、「風鈴」を連想させる無邪気な踊りをスタートさせた。両手でパプリカの花を咲かせ、観客席にも華やかな笑顔を咲かせた。平均年齢11・2歳という小中学生5人組ユニット「Foorin(フーリン)」。令和初の大賞は、未来を担う新世代が選ばれた。ただ、労働基準法の規定で、表彰式には出席せず電話で“出演”した。

 「パプリカ」はNHK「2020応援ソングプロジェクト」による応援歌として、米津玄師(28)の作詞・作曲、プロデュースにより制作された。子どもたちの間でダンスが大流行。MVなど関連動画の再生回数は3億回を超え、「パプリ~カ」と口ずさむダンスが一気に全国各地に広がった。ひゅうが(13)は「学校で吹奏楽部が演奏してくれて、全校生徒で大合唱してうれしかった」と声を弾ませた。

 ちせの9歳はレコ大史上最年少での受賞。2012年のAKB48・岩田華怜(21)の当時14歳を抜いた。また、新津ちせとして映画「駅までの道をおしえて」で主演を務めるなど「演技」でも活躍した。アニメ映画「君の名は。」や「天気の子」を手がけた新海誠監督の長女としても知られ、多彩な才能を開花させた。

 この日はNHK紅白歌合戦のリハーサルを終え、レコ大に参加。多忙を極めるが、合間に宿題もこなす。ちせは「読書感想文をやりました。動物の本を読みました」とニッコリ。昨年のクリスマスはトランポリンを贈られ、跳躍力!?にも磨きを掛けた。一方、もえの(11)はステージ上で得意のシュワも披露した。

 「パプリカ」の収益や印税などは「スポーツ振興基金」へ寄付され、次世代アスリートの育成などに使われる。来年には東京五輪が開催されるが、その先、未来に向けて頑張る人を応援する曲でもある。「あしたにたねをまこう!」のキャッチコピー通り、平均11・2歳の5人組が令和元年に大輪の花を咲かせた。

 ◆Foorin(フーリン) 米津玄師がプロデュースを手掛け、2018年に誕生した小中学生5人組のユニット。米津が「パプリカ」を歌い踊る5人の姿を「風鈴」に例えて命名した。「パプリカ」はユーチューブの再生回数が1・5億回を突破するなど大ヒットし、31日のNHK紅白歌合戦初出場も決めた。