『マンダロリアン』にあふれる「ハリウッド映画愛」 ニコ生実況レポート

引用元:オリコン
『マンダロリアン』にあふれる「ハリウッド映画愛」 ニコ生実況レポート

 ディズニー公式動画配信サービス「ディズニーデラックス」で今月26日より、スター・ウォーズ関連作品としては初の実写ドラマシリーズ『マンダロリアン』の配信がスタート。その配信開始から約20時間経った同日、ニコニコ生放送で『マンダロリアン』第1話(日本語吹替版)の実況が行われた。

【動画】『マンダロリアン』第1話トレーラー

 主人公のマンダロリアンの吹替を担当した声優の阪口周平、俳優の榎木智一、ラジオDJのサッシャ、映画評論家の松崎健夫氏、さらに一般のファン3人を含むスター・ウォーズ好きが参加。『マンダロリアン』そして、公開中の最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を含む「スター・ウォーズ」全9作、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、アニメシリーズなどの関連作品への興味が増すようなトークが繰り広げられた。

 本作のシリーズ脚本を書き、製作総指揮も務めるジョン・ファブロー(『ライオン・キング』『ジャングル・ブック』『アイアンマン』などの監督)は、2019年4月に開催された『スター・ウォーズ・セレブレーション・シカゴ 2019』でのパネルディスカッションで、「あらゆるディテールが丁寧に作り込まれているので、ファンであれば今までの作品との繋がりと、お馴染みの雰囲気をしっかりと感じ取ることができるはず」と、語っていた。

 その言葉どおり、第1話からこれまでの「スター・ウォーズ」シリーズで見慣れたエイリアンやドロイド、ストームトルーパーなどが続々と登場し、コワキアン・モンキー=リザードの串焼きや、IGシリーズのドロイドなど、ファンにはよく知られ、愛されている小ネタが盛りだくさんに散りばめられている。

 今回の実況では、参加者それぞれが持つ、「スター・ウォーズ」にまつわる知識を惜しみなく披露。来場者數は3万2000を超え、実況終了後は「毎週やってほしい」「解説付きで見たい」といったコメントが画面にあふれた。

 本作は、11月12日から「Disney+」で配信されている全米でもかなり高い評価を得ている。その理由として、「スター・ウォーズ」ファンが喜ぶツボを上手に押さえているのはもちろん、松崎氏は「ハリウッド映画愛」をたびたび指摘していた。

 主人公マンダロリアンの一匹狼のバウンティハンターという、アウトローな孤高感は、『静かなる男』、『捜索者』などのジョン・ウエインや『荒野の七人』や『大脱走』などのスティーブ・マックイーンなどをほうふつとさせ、西部劇へのオマージュを感じさせるシーンや演出が見られる。ジョージ・ルーカスが作った元祖『スター・ウォーズ』(1977年)が西部劇や黒澤明監督作品の影響を受けていたことを思えば、それも必然だが、それだけではない。

 第1話では、陰影が際立つ映像で1940年代から50年代にハリウッドで作られたアメリカン・フィルム・ノワールを感じさせたり、1982年公開のアメリカのSF映画『E.T.』の超有名シーンを思わせるシーンが登場したりして、「スター・ウォーズ」ファンにとどまらない映画ファンからも喝采を浴びているのだ。

 サッシャは、スカイウォーカー家の物語完結した「スター・ウォーズ」ロスが、この『マンダロリアン』で癒やされたといい、「アメリカでブームになっていると聞いているが、日本でも人気が出るんじゃないか」と、太鼓判を押す。

 松崎氏も「エピソードシリーズとつながるのか、つながらないのか、そのあたりを匂わせているのが絶妙。それでいて、『スター・ウォーズ』の知識が全くなくても楽しめるように作られているのが、うまいですよね」と、第2話以降に期待を寄せていた。

 なお、『マンダロリアン』第2話は来年1月3日より配信。以降、毎週金曜日に1話ずつ配信される(全8話)。ディズニーデラックスでは、「スター・ウォーズ」の劇場用映画作品はもちろん、アニメーション作品や貴重なドキュメンタリーなど「スター・ウォーズ」関連作品が見放題となっている。