「首里城復興」のために…安室奈美恵さん一夜限りの復活か

「首里城復興」のために…安室奈美恵さん一夜限りの復活か

 沖縄県の象徴であり世界遺産の「首里城」が大規模火災に見舞われてから間もなく2カ月が経過する。火災後、「沖縄の人たちの喪失感を思うと心が痛む」との声が寄せられ、全国各地で首里城の再建を願うプロジェクトが次々にスタートした。

 大手旅行代理店の「HIS」は、沖縄ツアーの収益の一部を首里城復興の支援金に充てると発表したほか、「トラストバンク」は那覇市と再建プロジェクトを立ち上げ、ふるさと納税で8億円を超える寄付金を集めたという。

 そして今、芸能界でも首里城再建の機運が高まっている。ジョン・カビラ(61)と川平慈英(57)兄弟が発起人となり、沖縄出身の芸能人による「首里城復活プロジェクト」がスタートすると一部で報じられた。これにいち早く反応したのが「DA PUMP」のISSA(41)や三浦大知(32)らで、「支援の動きはさらに加速する」と地元の芸能関係者は証言する。

 この復興プロジェクトにはほかにも、二階堂ふみ(25)、新垣結衣(31)、山田優(35)、仲間由紀恵(40)といった沖縄出身の人気タレントたちも賛同の意思を表明してるという。かつて米国で一大ムーブメントとなった「USA for Africa」のような支援の輪ができるのではないかとみる向きもある。

 そしてこのプロジェクトの目玉となりそうなのが、人気アーティストたちのジョイントイベントだ。前出のISSA、三浦に加え、BEGIN、夏川りみ(46)、SPEEDといったアーティストでオリジナルの楽曲を作り、さらにはイベントプロデュースが行われるのではないか、ともいわれている。

 さらに、最大のサプライズになりそうなのが、2018年9月に引退した安室奈美恵さん(42)だ。

 安室さんの名前が急浮上したのは、首里城の火災直後に謝花喜一郎沖縄県副知事の元を訪れた下地幹郎衆院議員(日本維新の会)の復興提言がきっかけだった。沖縄1区を地盤とする下地議員は、首里城の再建プランのひとつとして、引退した安室さんに音楽制作を依頼するプランを謝花副知事に真顔で迫ったとされる。

 この日から下地議員をはじめとする地元関係者たちの安室さんへのアプローチ合戦の火蓋が切られた。しかし、安室さんはすでに引退した身。正式な窓口が存在しないため、接触そのものが困難を極めたという。

 前夫・SAMを介して接近を試みたり、彼女の元所属レコード会社幹部、さらには親族……。しかし、いずれも成功には至らなかったという。

■穏やかなオファーの仕方を

 ちなみに、政界関係者では下地議員のほかに、自民党の小渕優子衆院議員が会長を務める「沖縄振興調査会」も、安室さんとの接触に興味を示しているそうだ。

 小渕会長の特命を受けた元SPEEDの今井絵理子参院議員が複数の沖縄の芸能関係者に接触したが、これもうまくいかなかったようだ。

 唯一、安室さんとコンタクトが取れたといわれているのが、彼女を発掘しスターに押し上げた“恩人”ともいわれる有力プロデューサーのルートだったという。このプロデューサーは3年前に熊本で行われた「熊本地震復興支援ライブ」でも辣腕を振るったことで高い評価を得た。いわゆる復興イベントのプロデュースに関してもノウハウと実績を持っている。

 このプロデューサーのアプローチに対し、安室さんがどんな反応を示したかは分からないが、彼女自身も首里城の火災には心を痛めていることは想像に難くない。

「プロデューサーは安室さんに『一人でステージに立ってください』といった無理なお願いはしていないといわれています。もし、ステージで本格的に歌うとなれば、精神的にも肉体的にも準備が必要となってきますからね。なので『ステージからファンや支援者に手を振ってくれるだけで助かります』『ほかの沖縄アーティストのサポートメンバーの一人として出演してくれるだけで構いません』と穏やかなオファーの仕方をしているようです。あくまでサポートとなれば、安室さんも気持ち的に楽だろうとの配慮です」(沖縄在住の音楽関係者)

 偶然巡ってきた安室の“一夜限りの復活”の可能性。しばらく沖縄から目が離せない。

(芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄)