高田純次「じゅん散歩」でテキトー炸裂 「“路線タクシーの旅”でもいい」

引用元:スポーツ報知
高田純次「じゅん散歩」でテキトー炸裂 「“路線タクシーの旅”でもいい」

 番組制作の舞台裏を探る「潜入Ho!道」は今回のテレビ朝日系「じゅん散歩」(月~金曜・前9時55分)で最終回。2015年9月から町を歩き続ける高田純次(72)に密着します。代名詞の“テキトー節”であっちふらふら、こっちふらふら…。気ままに通行人に話しかけ、店に入る。画面に映らない周囲の苦労や高田ならではのハプニングも。近日放送予定の東京・神保町のロケでの様子をリポートする。(浦本 将樹)

 「駿河台下」交差点で集合すると高田の「お、密着取材? じゃあ今日はハジけるよ。どこかで転んじゃおうかな~」という適当なノリで散歩がスタートした。カメラマンやスタッフら約10人で練り歩く。

 神保町といえば古書店街。通行人に「あら買い物ですか?」。いきなり店に入り「こんにちは。紫式部という者ですが…」。女性従業員に「お若いですね~。(店長の)娘さん? あ、奥さんなのね」と次々と話しかける。高田が立ち止まったり、店に入ると人が集まってきてしまうため、慌ててスタッフが交通整理を行う。

 飲食店前で待っている女性に「寒いですねえ」。入り口のドアに向かって「この方を早く入れてあげなさいよ」と言いながらスタスタと先に行くが、後ろでは慌ててスタッフが女性にあいさつ。番組で勝手に女性の映像を流すわけにいかないため、高田が話しかけた通行人は直後にスタッフが許可を取る。「不規則に話しかけるから大変です」(スタッフ)

 高田によると話しかけるコツは「こっち見て目を合わせてくれた人。女性が多いね。話が面白いから。出産や修羅場をくぐった人が多いから10人中10人が当たり。対して男はダメ。話しかけるとすぐ下ネタ言うから。3人中2人が下ネタ。番組で使えないから、時間がもったいない」

 下ネタは自身の得意分野でもある。古書店で白雪姫の絵はがきを見ながら「僕の持っていたTシャツでさ、白雪姫が周りの男たちからあんなこと…。あ、これはカットだよね」。うなずくディレクターに「ほんと、じじいはすぐ下ネタ…」と頭をかく。

 昼過ぎ。歩いていると「ひつじそば 人と羊」という店を発見した。「こんにちは。吉田羊という者ですけど…」とラーメンを味わう。「羊の味がするねえ。うんめぇ~」と楽しそうだ。「食事も大変なんだよ。個人の好みもあるし全部が全部、好きな味ではないからね。『ご主人、これまずいよね』なんて言えないし」と“テキトー節”の中にもデリカシーはある。

 番組は15年9月開始。「あっという間というか、もうライフワーク。健康になったような気がしているよ」。首都圏を中心に回るが「同じ所も2、3回行っているけど、1年も行かないと、ビルも建って全然景色が変わるのが面白いよね」

 気ままに見えて苦労もある。「雨降っても『今日は散歩しない』ってわけにいかない。でも傘を持っていると話ができなくなっちゃう。あと冬は日が短くなるから大変。夜の景色になると『酒場放浪記』みたいで番組のテイストが変わっちゃう。局も変わっちゃうし」

 昨年10月には初海外でノルウェー編も放送した。「本当はハワイとか外国に行きたいのに『そういう番組じゃない』って行かせてくれない。でもノルウェーの時は、大使館行ったら『ムンク展』があるから来ないかってところから始まった。今度から大使館巡りにしようかな」

 体力ある限り散歩は続けるつもりだ。「できれば路線バスがいいんだけど、徳光さんがやっているしね~。だったら“路線タクシーの旅”でもいいんだけどね」と“テキトー節”は止まらなかった。

 ◆じゅん散歩 2006年4月から放送された地井武男さんの「ちい散歩」、12年5月からの加山雄三の「若大将のゆうゆう散歩」に続く“散歩シリーズ”第3弾として15年9月から放送開始。高田が首都圏を中心に町を歩き、名所や「視聴率が上がるため」(高田)寺社仏閣などに立ち寄る。30日には今年を振り返る「じゅん散歩歳末デラックス ~令和も失礼ぶっこきました!笑い納め2019~」を放送する。

 ◆高田 純次(たかだ・じゅんじ)1947年1月21日、東京都生まれ。72歳。東京デザイナー学院卒業。71年、自由劇場の研究生に。77年に劇団「東京乾電池」入団。舞台と並行してタレント活動を行い、日本テレビ系「天才・たけしの元気が出るテレビ!」などで人気者に。89年に劇団退団。88年には栄養ドリンク「グロンサン」のCMの「5時から男」が流行語になった。家族は妻と2女。 報知新聞社